今日はメトロ・ステーション&ヘイ・マンデー&クーパという、まさにジャストな組み合わせのライヴを観に渋谷クラブクアトロへ。
一番手のクーパは、ユーモアと人情味を織り交ぜながら、グッド・メロディのパンクをやるところが日本のバンドとも重なって親近感が湧く。
しかし、ベースのジョーは芸達者。客を楽しませるために、あの手この手を繰り出す。こういう器用な人がちゃんと1人いてくれるバンドは安心して観れる。
二番手のヘイ・マンデーはもう人気者。開演直前に観客用の喫煙所にいったら、そこでメンバーが煙草を吸っていて、「ステージもうすぐじゃないの?」と聞かれて、これ吸ったらいきます、と答えていた。もうすっかりツアーの現場にも慣れている。もちろん、ステージ上ではキャサディー嬢が会場全体を引っ張る。
映画の『トワイライト』のサントラで大ブレイクしたパラモアもそうだが、アメリカではもう男の子に負けないロックとかいうレベルではないロックを女の子がやっている。
最後はメトロ・ステーション。Vo&Gのトレイスがマイリー・サイラス(向こうで死ぬほど人気のアイドルです)の兄貴ということで、そういうとこも話題になっているが、そのトレイスが面白い。
とにかくよく回して、よく投げる。マイクを手元でくるくる投げて回し、ギターを担げばエモ・バンドよろしく背中越えの一回転。そして、そのギターを1パート弾き終わったら、袖のローディにぶん投げ、隙あらばマイク・スタンドについているギターピックを客席に投げる。
ショウの半分が終わったところでマイクスタンドについていたギターピックがなくなってしまい、どうするのだろうと思っていたら、新たにギターピックがたくさんついたマイクスタンドをローディが袖から持ってきたときは笑った。少なくとも50枚は投げたんじゃないか。
でも、こういうライヴに来て感慨深いのは、こういうアーティストを聴く新たな若い世代が生まれていること。もしかしたらグランジもメロコアもエモも知らないかもしれないけれど、純粋に彼らのパフォーマーとしての輝きを観に来ている、そういう世代がいる。黄色い悲鳴(って死語か?)とシンガロングは最初から最後まですごかった。(古川)