エミネムの再生、そしてこれからサマソニ

エミネムの再生、そしてこれからサマソニ

エミネムがアーティストとして、一回りも二回りもデカくなったのは、もう実際にその「再生」をアメリカで観ている中村明美のレポートやブログからヒシヒシ伝わってきてたんだけど、実際にそれは想像を本当に絶するパフォーマンスだった。
ステージに登場する前に、前回の来日からモチベーションをなくしたエミネムが、すべてをリセットして、「再生」した、というメッセージが丁寧にも日本語で提示されたんだけど、9年前の来日ライヴとはまるで違う。
なにが違うのか。
詳しくは、9月1日発売号のロング・レポートで触れたいが、簡単に言えば「俺様」な“エミネム・ショウ”じゃなくなってたこと。
現在発売中の9月号のエミネムの記事で、中村明美が今のエミネムは「自分の才能に駆り立てられているだけじゃなくて、ファン、つまり他者がちゃんといて、その上で自分がステージに立っていることをすごく自覚している」と述べているが、まさにそのとおりで、エミネムにより、会場にいたひとりひとりが生かされるのだけではなく、会場にいたひとりひとりによってエミネムが生かされているというのが、ビシバシ伝わってくるライヴだった。
だから、たとえば代表的な「俺様」ソングの“ザ・ウェイ・アイ・アム”なんかも「みんなの歌」に豹変していたという。
本当にすさまじかった。

そんな中、会場全体が困惑したくだり。

終盤で女性たちに捧げられた“ラヴ・ザ・ウェイ・ユー・ライ”がスタート。

リアーナも来日しているから、もしや???

やっぱり明日は大阪だし登場するわけないよな。でもいい曲だあ。

次の曲、“アイ・ニード・ア・ドクター”!

Dr. Dreも来日しているから、ここで絶対に登場するだろう!

あれ、しないまま曲が終わってしまった……残念。

このイントロは……Dr. Dreの“ザ・ネクスト・エピソード”!!!

ということは……Dr. Dre on stage!!!

そして、そのまま一緒に“フォーゲット・アバウト・ドレー”!!

ちょっとした落胆2連発に、極上の盛り上げ。まいりました。

あと、前座として来日したスローターハウスから、ロイス・ダ・5−9がステージに登場し、バッド・ミーツ・イーヴルの再現にも興奮。
くだらないスキットなどチープな余興に頼ることなく、エミネムとハイプマンとして活躍していたD12のMr. Porter、そしてライヴバンドによる、ストイックだが豪勢なパフォーマン
スも素晴らしかった。
本当に語りたいことがキリのないライヴだったんで、先ほども書いたように、本誌のライヴ・レポートにまとめさせていただきます。

で、今からサマーソニックに向かうのだが、空模様が非常に気になる。
朝は土砂降りだったし。(内田亮)
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