ファーストアルバムのタイトルで宣言した『Dance & Scream』というアティテュードを、
まずは身体を張ったツアーで世間に浸透させつつある彼ら。

しかしながら、今日のライヴのムードは決して享楽的なそれではなく、むしろ逆で、
思いをリアルに伝えるためひたすらベストを尽くす、実直にしてシリアスなもの。
実際、あれだけの爆発的なパワーを放出していながら、メンバーは誰一人笑っていないし、
何より音が、ストイックなまでにソリッド。

MCで、昨年の出演は悔いの残るもので、一年間必死に頑張ってきた、と語っていた彼ら。
それゆえに、今日のステージに賭ける気持ちには特別のものがあったようだが
ピンと張り詰めた緊張感がいい、新しいタイプのダンスロックは、間違いなく幕張の観客に伝わっていた。

ニューアルバムが出たばかりのタイミングということもあり、いい気運を感じます。（小池清彦）