UNISON SQUARE GARDENの中野サンプラザ、会心のライブ!

UNISON SQUARE GARDENの中野サンプラザ、会心のライブ!
1曲目が始まってから本編ラスト曲が終わるまでがまるで1曲のようだった。
前にも同じことを書いた気がするけど、今回は更にそう感じた。
音楽の密度が半端ないからだ。
パワーもスピードも楽しさもスリルも知性も愛情も、曲の端から端までびっちりと詰まっている。
そのびっちり詰め詰めの曲を、何曲もMCほとんど無しで詰め詰めでやるわけだから、本編全部がまるで長い1曲のように感じるのだ。
長いと言ってもあっという間に感じるんだけどね。
最新アルバム『Dr.Izzy』の楽曲のあり得ないまでの密度の濃さが、そう感じさせるのだろう。


どれぐらいの人がそう感じているのかは分からないが、
僕はUNISON SQUARE GARDENの曲に懐かしさを感じる。
ノスタルジーとかメランコリーという意味での懐かしさではなくて、
昔のロックにあった、「確かさ」のようなものを感じる。
自分がロックだと思ったものがロックである、というような、
「自分(達)内・確かさ」。
それが客に受けるかどうかはその次の問題で、まずは自分達が「これだ」と思った音だけを叩き出していく感じ。
それがロック創世記のバンドの姿勢に近いものがあって少し懐かしいのだ。
受けるとか、売れるとか、PV数を稼げるとか、ライブでみんなが踊るとか、合唱するとかで楽曲の価値が決まるのではなく、
その前に自分たちの中でその音を確信しているかどうか。
UNISON SQUARE GARDENは、確信している音しか出さない、今の時代には珍しいバンドだと思う。
そして、その懐かしいまでの正統派の姿勢は、逆に今もっとも新しいのだということがこのツアーでも証明されようとしている。
ユニゾンの音楽に圧倒されながら楽しんでいた少年少女達の表情はほんとにキラキラしていた。
山崎洋一郎の「総編集長日記」の最新記事
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする
音楽WEBメディア rockin’on.com
邦楽誌 ROCKIN’ON JAPAN
洋楽誌 rockin’on