追悼:トム・ヴァーレイン――テレヴィジョン解散の真相、NYパンクシーンの追憶etc.、すべてを語った決定的インタビュー

追悼:トム・ヴァーレイン――テレヴィジョン解散の真相、NYパンクシーンの追憶etc.、すべてを語った決定的インタビュー

去る1月28日に73歳で亡くなったトム・ヴァーレイン。彼のロック史的な功績と言えば、テレヴィジョンの中心人物として、ニューヨークパンクを盛り上げた立役者というものだろう。だが彼自身はなんらかのムーブメントのリーダーとして先頭に立って旗を振るようなタイプの音楽家ではなかった。詩とロックンロールを完璧に融合した美しくエモーショナルな音楽をコツコツとマイペースでプレイしつづけ、たまたま時代の波と巡り会って脚光を浴びただけの、だが類い希な才能を持った音楽家だったのだ。

ロッキング・オン4月号に掲載されるヴァーレインのインタビューは、テレヴィジョン解散1年後の1979年、最初のソロアルバム『醒めた炎』リリース時に行われた貴重なものだ。当時30歳。音楽家としてもっとも脂が乗っていて、野心に満ちているはずの時期なのに、その淡々とした発言の数々に、徒党を組むことをよしとせず、群れをなすことを拒否し、個として屹立する姿勢は明らかだ。

曲を書いては捨て、要らないものをすべて削ぎ落として、ひたすら自らの表現を研ぎ澄まし、純化させてきた孤高の音楽家。その原点は、44年前のこのインタビューに既に語られているのだ。(小野島大)



トム・ヴァーレインのインタビューは、3/7(火)発売のロッキング・オン 4月号に掲載します
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