卓越したリリシズムとシャープなフローが冴え渡るリトル・シムズの最新作『ノー・サンキュー』。この傑作をひもときます!

卓越したリリシズムとシャープなフローが冴え渡るリトル・シムズの最新作『ノー・サンキュー』。この傑作をひもときます!

前作『サムタイムス〜』で初のマーキュリー音楽賞受賞、その興奮さめやらぬ約2ヶ月後の昨年末に突然ドロップされたリトル・シムズの5th『ノー・サンキュー』。瀬戸際タイミングにも関わらず複数メディアから22年ベストの1枚に選出された話題作のフィジカルリリースを祝い、ロッキング・オン7月号で論考させていただきました。

詩/音楽/映像/演技とマルチな才能を誇る彼女は人間的にも実に多層的。そんな複雑な内面を卓越したリリシズムとシャープなフローで綴った凝縮度の高いこのアルバムの楽しみ方のひとつを提示できれば幸いです。

ハイライト曲のひとつ“ハート・オン・ファイアー”を2月の英国映画テレビ芸術アカデミー授賞式で披露した際に、彼女はジョーン・アーマトレイディングの渋いギターと共演を果たした。最新鋭と古典のジャンルを越えた邂逅が美しかったのはもちろん、約50年前にジョーンが発表した傑作『ホワットエヴァーズ・フォー・アス』で描いた若き黒人女性の葛藤は今も続いているのを感じて胸が熱くなった。松明をリトル・シムズがしっかり受け取ったのを感じる、『ノー・サンキュー』はそんな1枚でもある。(坂本麻里子)


リトル・シムズ『ノー・サンキュー』の解説記事が掲載されるロッキング・オン7月号

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