2号連続で展開しているThe 1975の特集記事、12月7日発売の最新号では後編となるマシュー・ヒーリーのロングインタビューをお届けします。
今年のUKツアーの最中に行われた同インタビューは超濃厚な内容で、マシューはThe 1975の10年の歩みについて、バンドと自身の行動哲学について、自身のドラッグ問題や内的葛藤について、そして自身の生い立ちについて語り尽くしている。
特に興味深いのは、マシューが子供時代の自分を振り返る件だ。記憶の深部に潜っていく過程で、何が「マシュー・ヒーリー」という現在のペルソナを形作ってきたのかを、彼が自ら理解していくプロセスになっているからだ。
紛うことなきモダンロックのカリスマでありながら、周囲を困惑させる軽薄さとナイーブな内省を併せ持つマシュー・ヒーリーというトリックスターは、いかにして生まれたのか、その謎の一端を垣間見ることができるインタビューになっていると思う。
また、彼が幼少期の経験の中で培ったと語る「フィルター越しに見る世界と何が真実かのバランス」という視点が、現在のThe 1975の表現に欠かせないものになっているのは言うまでもない。
マシューの個人史においても、The 1975のバンド史においてもチェックしておいて間違いない内容になっています。ぜひお楽しみに!(粉川しの)
The 1975の記事が掲載されるロッキング・オン1月号