巨大樹を越えていくラディカリズム

SEKAI NO OWARI『炎と森のカーニバル』
2014年04月09日発売
SINGLE
SEKAI NO OWARI 炎と森のカーニバル
去年の10月、セカオワが作り上げた3日間の「炎と森のカーニバル」は、既存の野外ライヴやフェスの常識に彼らが突きつけた強烈な批評だった。あの30メートルの巨大樹を支えていたのは、「このくらいやればいいんでしょ?」という予定調和をすべて見抜いては壊し、本当の本当に彼らオリジナルの祝祭を作るという執念だったのだ。あの3日間のテーマソングのように鳴る今回の新曲は、あれが到達点ではなく、彼らの国民的な異形のポップバンドとしての出発点であることを高らかに告げている。力いっぱい打ち鳴らされるマーチング・ドラムが身体を跳ねさせ、鐘の音やストリングスが賑やかにFukaseの歌を彩っていく。誰にでも楽しめるポップアンセムでありつつ、実はサウンドのひとつひとつに、花火の爆発音や、〝ピエロ〟にもFukaseの心臓の鼓動をサンプリングして使うという、猛烈なこだわりが込められている。彼らがポップであり続けるのは、そのあまりにラディカルな思想を広める手段として、それがベストだと知っているからだ。セカオワが世界を全部塗り替えるまで、カーニバルは続く。(松村耕太朗)
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする
音楽WEBメディア rockin’on.com
邦楽誌 ROCKIN’ON JAPAN
洋楽誌 rockin’on