ハッピー・デイズ、再び

ウィーザー『エヴリシング・ウィル・ビー・オールライト・イン・ジ・エンド』
ウィーザー エヴリシング・ウィル・ビー・オールライト・イン・ジ・エンド
4年ぶり、計9枚目となる本作。「最終的には大丈夫になるからさ」という、ポジティヴィティの無理矢理感を隠せていない(最終的って一体いつよ?)、実にリヴァースの情緒不安定ぶりを象徴したようなタイトルに最初惑わされるが、いやいや、このアルバムはホントに大丈夫。誰もが求めていた新たなるウィーザー・クラシックの誕生である。売れ線ソングライターやプロデューサーを数々起用して制作された前作と前々作の支離滅裂とした内容は、どこか下世話な面白さがあって個人的には嫌いじゃないんだけど、賛否両論はキツかった。それに比べて、この作品ではあまりにも潔く、いわゆる原点回帰を鮮やかに実現している。ファースト/サードを手掛けたリック・オケイセックと再び組んでいることがその最たる象徴だが、そもそもファースト・シングル“バック・トゥ・ザ・シャック”で、リヴァース自身が「まるで94年かのようにロックしようぜ!」と堂々と謳歌しているのだ。ザックザクご機嫌に刻まれるリフに一発で覚えられるメロディ(そしてもちろん泣きメロも)、まさにウィーザーならではの珠玉のポップ・チューンがぎっしり詰まった作品なのである。「僕らはファンと僕ら自身が望んでいることを歌にして、演奏したい。僕ら全員をハッピーにする曲をね」とこれまでになくあっけらかんと語るリヴァース。作品名がラヴリーなコーラスとしてリピートされる“フーリッシュ・ファーザー”では長年疎遠だった父と和解しているし、なんか聴いていてとてもとてもホッコリさせられる。その感覚がまたウィーザーの作品としては、妙に不思議な感じがして面白い。(内田亮)
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