TV収録スタジオで一発録りという、録音とライヴの緊張感が一緒くたになったような空気の中で、それを楽しむように演奏している面々の顔がいい。前半はくるりの3人と山本幹宗(G・Cho)、福田洋子(Dr)の編成で,“ばらの花”ではフルカワミキがコーラスで参加、“東京”など初期曲をオリジナル・メンバー森信行のドラムで演奏する。
後半は弦隊にゴンドウトモヒコらも加わり、番組では未放送の“Morning Paper”など最近の曲を。高田漣を迎える“奇跡”もアンコール風に収められている。番組中のコメントもいいが自分たちの演奏を照れと客観性を綯い交ぜに、ざっくばらんに話している副音声が聴きもの。
サンプラのライヴは『THE PIER』をベースに音楽で世界漫遊する、くるりならではのライヴを完全収録。特典の和やかな楽屋風景と対照的に、スタジオとは違った緊張感で蕭々と演奏する彼等の集中力が伝わり圧巻だ。 (今井智子)
『THE RECORDING at NHK101st』ダイジェスト
『THE PIER LIVE』ダイジェスト
Liberty&Gravity from『THE RECORDING』
Liberty&Gravity from『THE PIER LIVE』