むしろ更にギアを上げてきていて、小気味よい高速ドラムもブリブリのベースも、どす黒いデスボイスも、脳天を突き抜けるハイトーンボイスも、嘘でしょと疑いたくなるくらい流麗なハーモニーもメタメタな歌詞もお祭り状態のてんこ盛りですこぶる汗臭い。
楽しいもの、好きなものを詰め込みまくったこの混沌とした汗臭さがヒスパニの面白みなのだが、特筆すべきは、聴き終えた後に襲ってくる異様なまでの爽快感だ。こんなに情報量の多い音楽なのに、全ての音と言葉が、驚きと高揚感を保ったまま完璧にあるべく場所に配置されていてめちゃくちゃ気持ちが良い。この驚くほど澄み渡っているのにしっかり臭い名曲を生み出す異色の新鋭、メジャーでの大暴れに超期待。(渡辺尚美)