尾崎世界観という人はどうにもひねくれて見えがちだ。焦りや怒りの感情をそのまま歌にしたり、生々しい愛とか性とかをテーマにしたりすることがそうさせるのかもしれない。でも、普通なら抱えていること自体辟易するようなそんな気持ちにとことん向き合うという意味において、こんなに誠実な人はいないと思う。それは時として攻撃的でひねくれた言葉になるかもしれないが、彼は自分自身の中にある感情に目をつぶらず、一字一句正確に表現しようとするのだ。
“愛の点滅”でも尾崎はやはり、「大事なことを、大事なときに、大事に言えない自分」の姿を赤裸々に歌う。情けなくても、それが自分だからそう歌う。ああ私は、彼が身を切ってでも自分に対して正直であろうとするからこそ、クリープハイプを愛しく思うんだ。そんな気持ちを再確認する一曲だ。(安田季那子)