あの日の少年たちへ

ジ・オーディナリー・ボーイズ『ジ・オーディナリー・ボーイズ』
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ALBUM
ジ・オーディナリー・ボーイズ ジ・オーディナリー・ボーイズ
リバティーンズの11年ぶりの新作完成には驚いたけれど、こちらもなんと9年ぶりの再結成新作である。オーディナリー・ボーイズが解散したのが2008年、解散前の最後のアルバム『テン・イージー・ステップス〜』はエレクトロに極端に寄った作品で、つまり彼らはオーディナリー・ボーイズらしさを解体した上で自明の解散へと向かっていったバンドだった。そんな彼らの2011年の再結成を経てついに完成した通算4枚目の本作が、オーディナリー・ボーイズらしさを再構築した作品になったのもまた自明だと言っていい。バンド初のセルフ・タイトル作であることにも象徴されるように、本作はザ・ジャム直系の清廉パンク・ビートやブリットポップのメロディ、ナイーヴだけどどこか頑固な理想主義を感じさせる詩情といった、彼らのデビュー時の風景が次々に取り戻されていくアルバムだ。リアリティ番組への出演でセレブ化していた時期もあったりと、過去数年のプレストンは少年期、思春期の終わりと共に道を逸れて行ってしまった人だったわけだが、ここではまるで、かつての少年の日々を優しく見守るような眼差しを感じるのだ。(粉川しの)
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