荒ぶる魂を「引き受ける」純白の名曲

MAN WITH A MISSION『Memories』
発売中
DIDITAL
MAN WITH A MISSION Memories
「突き進め!」「壁をぶっ壊せ!」と威勢良く掲げるメッセージが真に肉体性を帯び得るか否かは、その発信者自身が「突き進んだ先」「壁を破った先」の風景を確固たるものとして描けるかどうかに懸かっている。アメリカデビューという大冒険に挑んだ2014年を越えて、『Seven Deadly Sins』『Raise your flag』とMAN WITH A MISSIONが撃ち放ってきたシングルはいずれも、既成のロックの枠組みを叩き壊すカウンターカルチャーとしてのブルータルなエクスタシーではなく、その後にどんな世界を描くのか?という、ある種の使命感にも似た凛とした強さが漂っていたし、そのモードはこの配信シングル曲“Memories”にも通底している。《くだら無い事で笑い/くだら無い事で泣いた/今だってそうだろう/We had to say good bye》という高純度のセンチメントを、自身のエレクトロサイドをEDMばりに咲き誇らせた透徹したサウンドデザインと、あらゆる雑念を濾過しきった純白のメロディに託してみせたこの曲には、この世の荒ぶる魂を「煽る」のではなく「引き受ける」決然とした意志が宿っている。(高橋智樹)
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

フォローする
音楽WEBメディア rockin’on.com
邦楽誌 ROCKIN’ON JAPAN
洋楽誌 rockin’on