聴けば聴くほど惹きこまれる

Nothing's Carved In Stone『In Future』
2016年04月06日発売
SINGLE
Nothing's Carved In Stone In Future
すでにライヴで何度も披露され、村松拓(Vo・G)がハンドマイクで歌う姿が印象的な新曲“In Future”。タイトルどおり未来的なデジタルサウンドで幕をあけたかと思いきや、骨太で硬派なギターリフでガツンと殴られるようなオープニングに驚かされる。このリフを土台に、壮大なメロディが響き渡る対比が心地好い。カップリングの“Ignorance”も、ループするギターとベースのフレーズがじわじわと体を内側から熱くさせるハードロックナンバーで、生形真一(G)と日向秀和(B)の抑えたプレイから生まれるグル―ヴがクセになる。アルバム『MAZE』後の新たなスタートとして、今までも持っていたんだけどあえてメインで使ってこなかった武器をがっちり磨いて構えてみたような、攻めのNothing's Carved In Stoneが浮き彫りになった2曲だ。持ち前の技術に裏付けられた緻密なアンサンブルというより、むしろ音と音の間に隙を作ることで、そこにロックの色気と野心がギラついている。これが自分たちの「今」だと胸を張って踏ん張ることで「未来」を勝ち取るのだという気迫が、かつてなく男らしい1枚。(後藤寛子)
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