反撃の時

インキュバス『8』
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ALBUM
インキュバス 8
メジャー・デビュー20周年を迎え、この8作目のアルバム『8』のリリースと、2年ぶりの大規模な北米ツアーを行なうことを発表したインキュバス。アルバム自体、前作から6年ぶりで、その間にもサイド・プロジェクト等、マイペースに個々の活動を充実させてきた。ファンはやきもきしてしまうが、バンドとしての健康状態を第一にし、それぞれが音楽家として得たものを持ち込める心身の余裕や、触発しあえる関係を保つことが、バンドの息の長さやクリエイティヴィティに繋がっているのだろう。この『8』を聴いて思うのは、その5人の心地よい緊張感だ。今作では初のタッグを組んだプロデューサー、デイヴ・サーディやミックスにスクリレックスが参加するなど新要素があるが、何よりもバンドの自由度が高い。
大らかでダイナミックな1曲目の“ノー・ファン”にはじまり、メロディアスでいて、ぐっと引き締まった演奏とヘヴィなサウンドを聴かせる曲や、R&B風の曲にノイズをちりばめたファンキーな曲もある。間を活かした、アンサブルの巧さがあればこそという内容で、引きの美学でバンドの多面性を見せるのは、さすがの貫禄だ。(吉羽さおり)
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