素っ裸の美しさ

10-FEET『太陽の月』

2017年07月19日発売

10-FEET 太陽の月
先生のような「教え」、文学のような「美しさ」といった、ちょっぴり難しさを孕んだ日本語詞を、メロディックパンクやミクスチャーロック育ちの曲にのせて、キッズの心にすうっと染み込ませるという、革新的なスタイルで突き進んできた10-FEET。しかし、今作に収録されている“太陽4号”の印象は違う。「この言葉をどう曲に乗せれば伝わるか」という技術的な面よりも、「とにかくこの言葉を伝えたい」という感情的な面が前に出てきているように聞こえるのだ。要は、日本語詞がぎゅっと詰め込まれているのである。だからといって荒々しくはなく、ゆったりとしたテンポ、しっとりしたメロディを、3人とも一音一打丁寧に歌い、鳴らしている。そして肝心の歌詞は、痛みを抱えるすべての人に寄り添える大きさと温もりに満ちている。これまでも彼らの曲は彼らのキャラクターそのものだったが、それがより素っ裸で表れたこの曲は、きっと驚きと感動を巻き起こすだろう。老若男女問わず「いい曲」と思えるはずなので、これを入り口に、たくさんの彼らの魅力が世の中に真っ直ぐ伝わっていってほしいと思う。(高橋美穂)

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