友情と才能が結晶化した奇跡のコラボソング10

素晴らしい才能が友情の下に結びついて、その繋がりがなければ生み出せない楽曲が私たちに奇跡的な感動をもたらした瞬間――と言った時にあなたはどの組み合わせを思い浮かべますか? 多くの人の心に残って消えない最強の名コラボを10曲集めてみました。(野澤勇貴)


①“今夜はブギー・バック”/小沢健二featuringスチャダラパー(1994年)

1曲目は「友情コラボと言えば」の代表的な名曲“今夜はブギー・バック”。当時、小沢健二スチャダラパーのBoseは同じマンションに住んでおり、この楽曲も互いの部屋を行き来しながら制作されたという。MVのnice vocalは小沢健二のシングルに収録されたバージョンで、スチャダラパー側もsmooth rapバージョンを同時リリースしており、こちらも大変人気が高い。リリースから25年が経った今でも、この曲が《心のベスト10 第一位》という方は少なくないだろう。

②“愛の火 3つ オレンジ”/Chara + YUKI(1999年)

1993年に同じレーベル(エピックソニー)で出会い、1998年にはギャルバンド「Mean Machine」を結成するなど親交を深めてきたCharaYUKIによるコラボレーションユニット。優しくも壮大なメロディは、日本を代表する両歌姫の歌声を堪能するのにピッタリで、存分にその圧倒的なポテンシャルを味わう事ができる。この曲がリリースされたちょうど20年後にあたる今年の11月26日には、「Chara+YUKI」としての新音源リリースとライブ開催が発表された。

③“kimino-me(+ ICHIRO YAMAGUCHI from SAKANACTION)”/Base Ball Bear(2010年)

小出祐介(Vo・G)が「音楽的にも、性格的にもL.O.V.E ラブ!」な存在と語るサカナクション・山口一郎をゲストボーカルに迎えた“kimino-me”。「同世代のバンドだから」という言葉では片付けられない、音楽で深く繋がっている小出と山口のボーカルの美しい重なりを、これでもかと満喫することができるメロウなダンスチューンとなっている。重めなサウンドから一気にアップテンポへの転調もたまらない。

④“SKY IS THE LIMIT”/Dragon Ash(2010年)

20周年を迎えたROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019の大トリを務めたステージでも共演が実現した、10-FEET・TAKUMAをゲストに迎えた1曲。20年以上に渡り日本ロックシーンの最前線を走り続けてきた盟友同士のコラボが最高以外になる訳がない。Kj(Vo・G)とTAKUMAによるストレートで力強い言葉に背中を押されたら、歌詞にもあるように《でっかいフェンス》を壊してどんな《限界点》も飛び越えられるはずだ。

⑤“二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎”/宇多田ヒカル(2016年)

2人は1998年に東芝EMI(当時)からデビューした同期で、『Fantôme』のタイミングで「あ、素敵かも」と宇多田ヒカル椎名林檎に正式オファーし、カリスマ同士の共演が実現した。日常と非日常の危うい関係が表現されており、若くしてスターダムを駆け上がり激動の毎日を送ってきた「非日常」と、母となり手に入れた「日常」の両方を知っている2人が歌うことによって重みと説得力が増す。11月13日発売の椎名林檎のオールタイムベストには、この曲以来のコラボ曲“浪漫と算盤 LDN ver.”が収録されている。

⑥“今夜”/BRAHMAN(2017年)

ロックシーン、いや音楽シーンきっての仲良しコンビ・細美武士the HIATUSMONOEYESELLEGARDEN)とTOSHI-LOW(Vo)。作品でもコラボしており、今回紹介する“今夜”では細美がコーラスとして参加している。細美武士という豪華なゲストを迎えながらも、ハッキリとその声を認識できるソロパートがあるわけでもない。しかし、この曲に細美が参加するということ、コーラスとしてTOSHI-LOWと掛け合いで歌うことに大きな意味がある。確かな信頼の絆でしっかりと結ばれている彼らだからこその共演だ。

⑦“灰色と青(+菅田将暉)”/米津玄師(2017年)

アルバム『BOOTLEG』から先行配信された“灰色と青(+菅田将暉)”は、米津玄師が初の男性アーティストとのコラボとして菅田将暉を招いた楽曲。共通の知り合いであるカメラマン・中野敬久のセッティングによって初めて会った際に、「絶対に一緒にやりたい」と米津がオファーし共演が実現した。「菅田くんじゃないと絶対だめだなって思った」と語るほど、菅田が歌うということを意識された名曲はMV公開から1日で100万回再生を突破するなど大きな話題となった。「米津×菅田」の黄金コンビの始まりの曲。

⑧“廃墟の記憶”/ASIAN KUNG-FU GENERATION(2018年)

アルバム『ホームタウン』と初回生産限定盤に付属された『Can't Sleep EP』には、ASIAN KUNG-FU GENERATIONが初めて外部の作曲者を招いて制作した楽曲が複数収録されているが、その中1つが盟友ホリエアツシストレイテナー)作曲による“廃墟の記憶”だ。ホリエに作曲をお願いしたからこその、アジカンとはまた違うリズミカルで爽やかなメロディを後藤正文(Vo・G)が軽やかに歌い上げている。なお、ホリエは一部のボーカルとキーボードでもレコーディングに参加している。

⑨“IKIJIBIKI feat.Taka”/RADWIMPS(2018年)

8月27日に行われた「ANTI ANTI GENERATION TOUR 2019」横浜アリーナ公演1日目にサプライズで登場したTaka(ONE OK ROCK)とのパフォーマンスも大きな話題となった“IKIJIBIKI feat.Taka”。野田洋次郎(Vo・G・Piano)によるユーモアも効いた歌詞をTakaがアグレッシブに歌う、アルバム『ANTI ANTI GENERATION』の中でも屈指のロックチューンだ。この曲のオケ自体は4年前ほど前に録られていたそうで、ドラムは現在休養中の山口智史が演奏している。野田が「自分じゃない声でサビを歌ってほしい」という想いから寝かしており、Takaとのコラボのタイミングで満を持しての発表となった。

⑩“Same Thing (feat. Superorganism)”/星野源(2019年)

最後に紹介するのは、星野源が初めて他アーティストとコラボした楽曲が3曲収録された最新EPから表題曲の“Same Thing”。スーパーオーガニズムが星野のライブを観に訪れたことをきっかけに友人関係を深め、実際にメンバーたちとスタジオに入り制作がスタートしたという。全編英詞であることや、編曲をスーパーオーガニズムが担当していることもあり、これまでの星野源とは全くと言って良いほど違う「星野源の新章」の幕開けを感じる楽曲。
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