ポップなセルフカバー

銀杏BOYZ『骨』
発売中
銀杏BOYZ 骨
3ヶ月連続シングルの第2弾は、セルフカバーが2曲。“骨”は、峯田和伸自身が主演の『奇跡の人』で流れた曲であり、DVDボックスの初回特典になっていた。それは弾き語りで生々しく響くものだったが、“骨”は昨年、安藤裕子に提供した曲でもあった。今回の録音は、安藤と同様にバンド形態であり、60年代風のアレンジでポップな仕上がり。峯田は最近、朝ドラ『ひよっこ』でビートルズ好きのおじさん役を務めた。詞にビートルズが(ニルヴァーナもだけど)出てくる“骨”をオールディーズのテイストで歌ったことは、役に引っかけた遊び心のようにも感じられる。

カップリングの“円光”は、『DOOR』収録の“援助交際”のリメイクであり、曲名は援交を意味するネットスラングに置き換えられている。こちらも原曲よりノイズ控えめで、やはりポップな響きになっている。今回のシングルは、内側にあるドロドロしたものを吐き出すのではなく、アーティストとしての自分を客観視して、親しみやすい音でボーカリストを演じている印象だ。峯田はまた生まれ変わりつつある。(遠藤利明)
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