初期と中期を繋ぐ幻のライヴ盤!
ザ・フー『ライヴ・アット・フィルモア・イースト1968』
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ALBUM
長年、海賊盤でその存在が知られてきた1968年の未発表ライブ。これぞ、67年までにモッズ〜ポップ・アート・バンドとして初期3作を世に放ったザ・フーが、いかにして69年の名盤『トミー』以降、稀代のハード・ロック・バンドへと変貌を遂げたのか、空白の1年の謎を解くミッシング・リンクだ。R&Bの影響下にありながら線の細いボーカリストだったロジャーがシャウターとしての個性を確立させ、残る3人が壮絶な絡みを見せる、あのライブ・スタイルの発芽した瞬間が見事に刻まれ、その荒々しさにゾクゾクさせられる。隠れた名ポップ・ソング“Little Billy”、ピート流のコードで彩られたエディ・コクランのカバー“C'mon Everybody”といった珍しいナンバー、そしてソフト・サイケ的な3rd『ザ・フー・セル・アウト』の“Relax”は11分超の長尺ジャムへと化け、極めつきは楽器が破壊されるまで33分間続くノイジーな“My Generation”だ。(片寄明人)