究極のハイブリッド感

米津玄師『Flamingo / TEENAGE RIOT』
2018年10月31日発売
SINGLE
米津玄師 Flamingo / TEENAGE RIOT
新作シングルは両A面仕様でのリリース。まず“Flamingo”のR&B色の濃いファンキーなサウンドとビート、その振り切れたトラックに驚く。相反するように時代めく文学に触れるような日本語詞と、米津の無骨なボーカルが、これまで感じたことのないグルーヴを生む。片足立ちするフラミンゴの危うさを思わせるサビのフレーズも、終盤の民謡や浪曲といった純邦楽を意識した節回しの歌唱へと変化するパートも、米津の音楽性のハイブリッド感ここに極まれりといった趣。日本の歌謡が古くから綴ってきた叙情性の深い恋唄の普遍を滲ませながら、現代的なサウンドでいなす。ものすごい中毒性のある楽曲だ。一方の“TEENAGE RIOT”は、その名の通りティーンの焦燥が描かれた、クールなギターサウンド。《歌えるさ カスみたいな だけど確かな バースデイソング》と歌い放つ言葉は、沸き立つ感情が純粋な歌になって誕生した、その瞬間を静かに肯定しているように響く。その無垢な焦燥感こそ、米津の根底にあるものだと思う。対極にある2曲だが、いずれも米津の本質を濃縮して表出させた楽曲である。圧巻。(杉浦美恵)
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