快感の連鎖が止まらない

KEYTALK『ララ・ラプソディー』
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KEYTALK ララ・ラプソディー
KEYTALKは、「シンガロング」「ダンス」「手拍子」という、ロックバンドがリスナーに届けられる快感の三大要素を炸裂させるのが上手いが、これらを融合させるのは、簡単ではない。食材を適切に組み合わせてこそ美味しい料理が作れるのと同様、多彩な要素同士のバランスに対する鋭敏な意識、高度な構成力、アレンジのセンスの良さがないと、巻き起こそうとしている歌、ダンス、手拍子は、不自然なツギハギで終わる。彼らの音楽がそのような不完全燃焼に陥っていないことは、これまでの様々な曲が証明しているし、“ララ・ラプソディー”も、この名人芸の最新型だ。ツインボーカルの黄金のコンビネーション、口ずさみたくなるキャッチーなギターフレーズ、弾む心をそのままビートと化しているドラムを絡み合わせて、先述の快感の三大要素を誘う部分も絶妙に配置しているロカビリー風味のサウンドに耳を傾けると、何とも言えずウキウキした気持ちになる。満たされなさを抱えつつも力強く生きている人々を心から肯定する歌詞はもちろん、鳴っている音自体もポジティブなメッセージとして迫ってくる曲だ。(田中大)
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