日本語ロックの新大陸発見

打首獄門同好会『獄至十五』
発売中
ALBUM
打首獄門同好会 獄至十五
今春には農林水産省の「FANバサダーロック」に任命され、偉い人に激励されていた打首獄門同好会。今や名実ともに日本中を席巻するバンドとなったわけだが、目下の最新アルバムを謙虚にも『そろそろ中堅』と名付けた彼らの歴史は長い。この9月に晴れて結成15周年(junkoさんは追って加入)を迎えた打首の最新ベストアルバムは、アニバーサリープロジェクトの名をそのまま冠したタイトルだ。10周年ベスト『10獄〜TENGOKU〜』以前の楽曲は含まれていないものの、四季盤を含め怒涛のリリースで人気曲を量産していたため、この5年間の蓄積は濃い。衣食住の悲喜交々を2010年代のロックアンセムへ変換し続けてきたからこそ「ロックで歌うべきテーマはまだこんなにも存在する」という着想の鋭さが際立っている。“布団の中から出たくない”と対を成す新曲“なつのうた”は我々が永遠に逃れることのできない嘆きだし、“Fly Away”はコロンブスの卵レベルのあるあるブルースでびっくりさせられる。これこそが、超絶テクニカルなラウドサウンドで鳴らされるべき「ロックが歌うテーマ」なのだ。(小池宏和)
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