過去にはONE OK ROCK、WANIMA、RADWIMPSが参加してきた名物企画、NHK「18祭」のために書き下ろされ、番組内で18歳世代の若者1000人とともに作り上げたのがこの“Philosophy”だ。めちゃくちゃいい曲である。何がいいって、まずは[Alexandros]の楽曲としてここまでピュアにルーツを見つめたものは久しぶりだということ。イントロのアコギはオアシスの“リヴ・フォーエヴァー”を思い起こさせるし、憂いを帯びたメロディにストリングスのアレンジ、ファズの効いたギターにアナログ感のあるベース、静かに熱くなっていくクライマックスに向けての展開……骨身をさらすようなロックサウンドは、彼らの原点そのものだ。
そして若い世代と歌うことを前提に書かれた歌詞。ユニティの美しさなどには目もくれず、揺れる心や反抗心、孤独を丁寧にひもといていく。その歌が全国から集まった1000人によるコーラスと合わさるとき、《僕は僕でしかない/Yes I know I'm right》という言葉が希望に変わる。誠実で感動的な、[Alexandros]による青春賛歌だ。(小川智宏)
孤独な青春は希望だ
[Alexandros]『Philosophy (18祭Mix)』
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