この歌とビートこそ明日の羅針盤

Saucy Dog『BLUE』
発売中
DIGITAL
Saucy Dog BLUE
荒波にも暗雲にもとらわれることなく、今この現実のど真ん中を闊歩するような、力強く雄大なビート感。《流されて 泣かされて/世界に見放されても/僕らどこまでもこのままで/誰にも愛されなくても》と徒手空拳の闘争心をポップに研ぎ澄ませて撃ち放つ、石原慎也の詞世界の不屈のバイタリティ。「既にレコーディングは済ませていた楽曲で、このステイホーム期間を経て、バンドとして何か発表出来る事はないかと模索」した結果として今回のタイミングでのデジタルリリースに至ったという“BLUE”という楽曲は、「不確かさ」の奔流の中から己の信じる「確かなもの」だけに焦点を合わせるSaucy Dogの表現の精度を、どこまでも明快に物語っている。

《運命なんか知らない/僕らで作ればいいや》――“BLUE”の中で石原が突き上げる言葉はそのまま、ありとあらゆる生活の「普通」が揺らぎ不透明になったこの混沌の時代における何よりの福音として胸に飛び込んできた。微塵の迷いも衒いもないパンチラインが、ギターロックの基本形たる3ピースバンドによって歌われたことが嬉しい。(高橋智樹)

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