本当の意味での原点回帰

BiSH『ZENSHiN ZENREi』
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BiSH ZENSHiN ZENREi
先月号のインタビューでこの曲の歌入れの時にハシヤスメが「おまえは女優じゃねえ、BiSHだ!」と言われたって言ってて笑ったが、まさにそのとおりだし、そういう曲である。2分に満たない時間をパワーコードとエイトビートとOiコールで疾走するパンクチューン。レアで粗い音像も、寄ってたかってという言葉がぴったりのサビの歌も、すべてが混沌としてドロドロでグッチャグチャだった有史以前のBiSHを彷彿とさせる。激しさは“DEADMAN”的であるし、そのピュアさは“スパーク”的でもある。だが、よくよく考えればこういう曲はBiSHにはなかった。パンクな曲でもロックンロールな曲でも常にBiSHの曲は仕掛けがあったし、目指すべき道が示されていた。この“ZENSHiN ZENREi”はそうではない。どこかに向けてのステップとか何かに向けての伏線とかそういうのじゃなくて、ただ叫びたいから叫んで鳴らしたいから鳴らしている、そんな感じ。《全身全霊エブリデイ/あなたへ届け》という丸裸みたいなメッセージが、きっと今のBiSHに必要だと、松隈ケンタ氏は思ったのだろう。いい曲。(小川智宏)

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