新体制め組による、デジタルシングル連続リリースの第2弾。昨年末のワンマンで初披露された楽曲だが、イントロなしの歌い出しからして、菅原達也(Vo・G)と久佐賀麗(Key)による鮮やかなハーモニーコーラスが伝う。バース部分も、ふたりのスイッチングボーカルによって、寄り添ったり、ふとしたすれ違いの中で思いを巡らしたりといったふうに、切ない恋の過程がドラマティックに描き出されたデュエット曲だ。夢見心地なフレーズや、華々しいホーンセクション風シンセに至るまで、昨年に加入した久佐賀が一曲を通して大活躍を見せている。め組との協力体制の中で、音のリッチさと洗練を両立させるアレンジャー=花井諒の貢献度も高い。そして最も重要なのが、菅原のソングライティングである。彼のこれまでの作品は、心模様や情景のつぶさな描写ゆえに、言葉数もメロディも情報量が多くなる傾向にあった(それが持ち味でもあった)が、今回は男女のハーモニーを念頭に置いていたためか、史上最も伸びやか、かつキャッチーなコーラスに仕上げられた。4月の新作ミニアルバム『LOVE』も楽しみだ。(小池宏和)
ブランニューな主砲、早くも炸裂
め組『愛し、愛され』
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