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タイトルを見て不思議に思い言葉の意味を調べてみたが、すぐにそんな言葉は存在しないことに気づいた。そして今作を聴いて、まるで意味づけやラベリングを拒むかのように、自由に、無邪気に、時に挑発的に唯一無二のオルタナティブな道を邁進する5人のサウンドに圧倒されまくった。今作をもって彼らはメジャーに移籍したが、むしろ今まで以上に果敢にエッジを攻めていかんとする熱烈な気概を感じる。勇壮にして壮大なコーラスパートが設けられた“ブレイクスルー”。大胆不敵な緩急のスイッチングに痺れる“寿限無”。叙情的な歌とハウスの組み合わせの妙が光る“魔法がとけるまで”など新基軸なナンバーが多数で、問答無用にぶち上がるし、フレッシュな驚きの連続だし、何より本能のままに踊りまくれる。最高だ。彼らが全身全霊で体現するオルタナティブな音楽は、メジャーシーンのど真ん中で鳴り響いてこそ輝かしい真価を放つのだと思う。だからこそ、今作をひとつの契機として、こっからさらに思う存分に大暴れしてほしい。(松本侃士)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年6月号より抜粋)
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