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4人の歌声とアコギ1本で《あのさ、強がりもいいけど/カッコつけもいいけど/ずっと友達でいてね》とメンバーやバンドについて素直すぎる気持ちを吐露するメジャーデビュー曲。横並びで4人が歌うスタイルは確かに奇抜であり、抜け感のある軽快なロックサウンドで高校在学中から注目を集めたというこれまでの流れを踏まえれば定石をあえて外した変化球という受け取り方をされるかもしれないが、決してそうではない。彼らの根底にある友達という関係性にフォーカスし、曲が最も活きる形として行き着いたのが4人による歌唱であり、むしろ完全に振り切った豪速球と表現すべき曲なのだ。だからこそ生まれた温かみも凄まじい。ケプラはいつだってそうだった。高校生だから、とか、まだバンドを始めたばかりだから、といった言い訳は一切せず、なんとなくイメージしてしまう限界も決めず、やりたいことにまっすぐ向かう。このプレッシャーのかかるタイミングでそこを貫いたことも素晴らしい。(ヤコウリュウジ)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年11月号より)
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