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ポップサイド全開の“青の魔法”、ロックサイド全開の“紬”をはじめ、パラメータを迷いなく極へと振り切った渾身の楽曲が揃っている。かつ、今回も各曲の歌において丹精に磨き込まれたグッドメロディが光っていて、特に“エキストラ”の王道J-POPバラードのような堂々たる響きには驚かされた。各曲を通して届けられるメッセージにも揺るぎない一貫性を感じる。自らの情けなさを振り払い勇気を振り絞る時。眩い幸福の渦中にいる時。悲しい別れによって切実な胸の痛みを負った時。そうした時々の悲喜交々の心情に寄り添い、それらと真正面から向き合う時にこそ芽生える《今を生きる》という実感に豊かな輪郭を与え、リスナーの日常、人生を力強く祝福していく楽曲たち。その中で特に強く胸を打つのが、新たな代表曲“溺愛”の《いつかに 怯えないで》という言葉。いつかではなく、今を生きて。この普遍的なメッセージは、年代を問わず、大切な人とかけがえのない一瞬一瞬を懸命に生きようとするすべての人たちに深く響くと思う。(松本侃士)(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年12月号より)
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