両極をつなぐ架け橋

SEKAI NO OWARI『スターライトパレード』
SEKAI NO OWARI スターライトパレード
世の中には「生と死」「正義と悪」「世界と僕」等々いろんな両極があるが、それらを丸ごと取り込んでゆくことで、SEKAI NO OWARIの音楽は成立している。だがそれはけっして、両極の断絶を歌っているわけではない。先のシングル『INORI』の3曲でポップシーンの中心に立つ決意を感じさせた彼らは、この“スターライトパレード”という楽曲で、いよいよ中央から両極を捉える広角な視野を手に入れた。ここにももちろん両極的要素は登場し、「あの世界」と「この世界」という二つの世界が歌われる。《もう一度連れて行ってあの世界へ》という歌詞に象徴されるように、「あの世界」は夢であり希望である。しかしそれがまったくのファンタジーと言い切れないのは、その後に《僕たちは探していくんだ/夜空の星が射す方へ/もう君がいなくなったこの世界で》と歌われるからだ。現実に生きる僕らは、「この世界」で「あの世界」を探すことしかできない。だがそれは二つの世界がつながっているということでもあり、絶望と希望が、あらゆる両極が地続きであるということでもある。これ以上の希望はない。(井上智公)
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

フォローする
音楽WEBメディア rockin’on.com
邦楽誌 ROCKIN’ON JAPAN
洋楽誌 rockin’on