日本でこそバカ売れするべき

ザ・ゴシップ『ア・ジョイフル・ノイズ』
2012年06月13日発売
ALBUM
ザ・ゴシップ ア・ジョイフル・ノイズ
3年ぶりのニュー・アルバムは、ゼノマニアのブライアン・ヒギンズがプロデュース。この人はペット・ショップ・ボーイズやカイリー・ミノーグなどと仕事をしてきたポップ系の仕事人で、当然のように本作のサウンドも、いちだんとエレクトロニックな要素が強くなっている。メジャー初のアルバムとなった前作でもディスコ色が増したように感じられたが、こちらを聴いてから改めて向き合うとまだロックっぽいと思えてしまうほど。昨年リリースされたベスのソロEPでも証明された通り、彼女の歌声はこの路線でも水を得た
魚のごとく存分に実力を発揮しているし、各トラックは水準以上の出来映えで、さらなる大ヒットを期待したい。生粋のハードコア/アンダーグラウンド人間であるブレイス(ネイサン)はどう考えているのかということも頭をよぎらなくはないが、ブライアンは根っこにオリジナル・パンク体験も持った人間だそうで、実際このアルバムも聴き込めばパンク精神を感じさせる要素がそこかしこに残っている。本作からの新曲をライヴではどんな風にやってくれるのかが楽しみだ。フジ後に単独再来日を激しく希望したい。(鈴木喜之)
公式SNSアカウントをフォローする
フォローする
音楽WEBメディア rockin’on.com
邦楽誌 ROCKIN’ON JAPAN
洋楽誌 rockin’on