書を持って、町に出よう

The SALOVERS『文学のススメ』
2013年10月16日発売
ALBUM
The SALOVERS 文学のススメ
何しろサビが《くそったれ》の連呼である。『床には君のカーディガン』、『アンデスの街でこんな夜はHOT HOT HOT!』という2作のシングルを経て、久々に帰ってきたなあこの感じ、というニューシングルだ。文学好きを公言する古舘佑太郎だが、彼のいう「文学」とは「ロックンロール」と同義だと思う。つまり、机に座ってお勉強するものではなく、感情をぶつけ世界を変えるための武器だ。そして、サラバーズはその武器の使い方が格段にうまくなっている。ベースのケバが休養したり、そっちが復帰したと思ったら今度はドラムの雄太が収録中に骨折と、なんだか落ち着かない中でもバンドは着実に刃を研ぎ澄ませていたのだ。2曲目“カレー三昧”はその名の通りカレーの歌だが、僕にはこの「カレー」も「ロックンロール」だとしか思えない。《カレー食べる 食べる/水飲んで食べる(略)汗をかいて今日も明日も/明後日も明々後日も食べる!》。ね?

そして3曲目には初のカヴァーも収録。フジファブリックの“茜色の夕日”だ。古舘の思い入れが注ぎ込まれた歌には、確かな決意が宿っている。(小川智宏)
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