coldrain@Zepp Tokyo

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BULLET FOR MY VALENTINEとのヨーロッパツアーにドイツやイギリスでのフェス出演、さらにはアメリカのレーベルからのリリースなど、「洋楽邦楽にとらわれないラウドロック」の名のもとに海外侵攻を開始したcoldrain。彼らの全国ツアー「Until The End JAPAN TOUR 2014」のファイナル公演が行われた。初日と最終日のみワンマン公演、その他の12公演は対バンという形で行われたツアーの最終日、会場のZepp TokyoについてMasato(Vo)は「バンドとしてZepp Tokyoを目標にしたことがありませんでした。そんなの無理だと思ってた」と言っていたが、そこに響いたのは、過去の自分たちを超え続けてきたからこそ鳴らせる強靭な音楽であった。

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SEが鳴るなり人の波が前方へと押し寄せ、音が止んだ直後に暗転、そしてステージ後方に浮かぶバンドロゴだけが真っ赤にライトアップ……という一連の演出を見届けたあとに湧き上がる大歓声。メンバーが登場して最初に鳴らされたのはミニアルバム『Until The End』の1曲目でもある“Aware And Awake”だ。「かかってこいやー!」とオーディエンスを挑発しまくりなMasatoを筆頭に、何度も前方へ走り込んだりしながら轟音の世界を広げていくSugi(G)/Y.K.C(G)/RxYxO(B)。1曲目から攻めまくりの盤石の布陣が難なく完成したのはフロント4人の背中を預かったKatsuma(Dr)の頼もしいドラミングがあるからこそだろう。レーザーが上空に張り巡らされていたり、ステージ上で炎が上がったりと従来のcoldrainのライヴに比べて派手な演出が目立ったライヴだったのだが、その豪華さに負けることのない壮大なサウンドを操る今のバンドにとっては、決して過剰ではなく、とても画になるものだった。そしてヘドバンやジャンピングなどで熱狂する人々と序盤から蒸し暑くなった場内。それでも「3000人を以てしてもcoldrainには敵いませんか。一人残らずブッ潰してやるからかかってこいや!」と容赦ないMasato。こうして何段階も熱量を上げていくフロアへ「バカばっかり(笑)。ありがとう!」と彼なりの愛情を示したのだった。

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ここで壮絶な音世界も小休止。「(お客さんが)30人来たら大喜びだったころ」という初期の代表曲“8AM”ではバックには同期音のみのほぼアカペラ状態で演奏を始め、徐々にバンドの音が加わっていくというアレンジを施す。続く“Chasing Dreams”でもメロディの美しさを惜しみなく際立たせ、“Stuck”で徐々にまた熱を帯びていく……というこの3曲の流れは特に素晴らしかった。そして「声出せ!叫べ!暴れろ! 今日という日を最大限生きようぜ。明日死ぬかもしれねえからな」(Masato)と突入した“Die tomorrow”では初っ端から大合唱! ステージから最前の柵に身を乗り出し、オーディエンスの頭上で唄っていたMasatoは「超楽しい。俺ここでやるわ」と次の“Persona”までそこに留まり続けるほど上機嫌だ。「バンドとファンってカップルみたいなもんで、上手くいくときもいかないときもあると思います。長い長い長い付き合いだと思うので、長い間よろしくお願いします!」(Masato)と語り、ウォール・オブ・デスで幕を明けた“Fade Away”などを経て、“The Revelation”で本編フィニッシュ! それこそ「Until The End」というツアータイトル/アルバムタイトルが端的に表しているが、「果てるまで生きる」というバンドの精神が一音一音に漲っているからcoldrainの音楽はドラマチックになりえるし、だから彼らは覚醒をし続ける。その姿を見て多くの人が加勢していく――そんな、coldrainというバンドの生き様とも言うべき光景がフロア一面に広がっている。とても力強く、美しい光景だった。

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アンコールの3曲を披露し終えると、「やりきった!」と言わんばかりのスッキリした表情を見せる5人。ペットボトルやタオルをフロアへ投げたり、最前列付近の人とハイタッチしたり、ギリギリまでオーディエンスとコミュニケーションをとっていく。「これからも音楽を愛し続けてください!よろしくお願いします!」――マイクを通さずにそう叫んだMasatoへ大音量の拍手が贈られたところで終了。全25曲というバンド史上最大規模のセットリスト、大充実のツアーファイナルだった。(蜂須賀ちなみ)

■セットリスト

01.Aware And Awake
02.Evolve
03.To Be Alive
04.Time Bomb
05.Behind The Curtain
06.Voiceless
07.Rescue Me
08.No Escape
09.Adrenaline
10.After dark
11.March On
12.8AM
13.Chasing Dreams
14.Stuck
15.Die tomorrow
16.Persona
17.The Maze
18.You Lie
19.The War Is On
20.Fade Away
21.24-7
22.The Revelation

(encore)
23.You
24.Six Feet Under
25.Final destination
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