「EXIT TUNES ACADEMY TOUR 2017 -RAINBOW- 」/Zepp DiverCity

「EXIT TUNES ACADEMY TOUR 2017 -RAINBOW- 」/Zepp DiverCity - うらたぬきうらたぬき
そしてまた一転、うらたぬきが登場し、会場は緑一面に。“彗星ハネムーン”ではオーディエンスを煽りまくり、合いの手が多い曲でもあるため、観客もスクリーンに合わせて合いの手を入れる。うらたぬきの「歌って!」にも《アハハーン》と応えるオーディエンスは完璧。
MCでは「アリーナ!」「2階席!」と繰り返し、「楽しくなっちゃって」と会場を盛り上げる、ステージ慣れしているのが窺える一面も。
続いて、「すごい楽しい曲をひとりでやるのは……」と言いつつ、“ダンスロボットダンス”のイントロが始まると「Souちゃ~ん」とSouを呼び込む。《1.危ないことはしちゃダメ》のところでは各々のキャラクターに合わせてセリフっぽく歌うと、会場からは黄色い歓声が沸きあがった。

続いて、いかさんが登場。ダンサブルな“ライアーダンス”を「みなさんも踊り狂いましょう」と歌唱。バックバンドもノリノリに演奏し、サックスがジャジーな曲をさらに盛り上げた。

“ゴーストルール”のイントロが始まると、あらきが登場。「暴れてくぞ東京!」と赤一面の会場の中叫ぶと、へヴィなディストーションギターの音色とともに猛烈なヘッドバンギング。あらきとバックバンドのヘドバンに合わせオーディエンスも一斉に頭を振る。あらきの「歌ってみた」動画の中でも再生数が140万を超える人気曲となっており、気持ち良さそうに歌い叫ぶ。一際高音が響き、独自のアレンジでさらにヘヴィロックと化したこの曲で、会場のボルテージはMAXを超えた。
「EXIT TUNES ACADEMY TOUR 2017 -RAINBOW- 」/Zepp DiverCity - あらき / ピコあらき / ピコ
そしてピコも登場し、まふまふのオリジナル曲“ベルセルク”をふたりで歌う。これはふたりがコラボして動画投稿する際にまふまふ自身が再調整したもので、オリジナルよりキーが低くなっている。あらきとピコの叫ぶようなパワフルな歌声とハーモニーが見事にマッチして、この曲のまた違った重々しさが表現されていた。
間髪入れずに、ピコによる“千本桜”へ。「跳べ!」と叫ぶと会場も、知らない人はいないだろうこの曲に合わせて跳びはね、合いの手も完璧に入れる。ピコもその熱気に負けないほどの優雅な歌唱を披露。そして大サビ前で、一面ピンクに染まった会場は大合唱、ピコも圧巻のステージパフォーマンスを見せた。
「EXIT TUNES ACADEMY TOUR 2017 -RAINBOW- 」/Zepp DiverCity - ピコピコ
続いて「Come on, luz」とluzを呼び込み、ふたりで“一心不乱”を披露。スクリーンにはふたりのオリジナルPVが流れる。ピコの高音とluzの軽快なラップ、ふたりのハーモニーが絶妙に絡み合い、こちらもアダルトなステージとなった。
「EXIT TUNES ACADEMY TOUR 2017 -RAINBOW- 」/Zepp DiverCity - luz / あおいluz / あおい
そしてluzが6月28日にリリースしたアルバム『Reflexión』に収録されている“R-18”では、MeseMoa.のあおいがダンサーとして登場。振袖のような羽織をまとい、妖艶なダンスをluzの傍らで披露する。luzがあおいを抱きかかえるシーンや身体をまさぐるようなダンスなど、まさに「R-18」を彷彿とさせる演出が盛り込まれ、世界観のこだわりに会場も見惚れていたようで、パフォーマンスが終了した後もざわめきが止まらなかった。
「EXIT TUNES ACADEMY TOUR 2017 -RAINBOW- 」/Zepp DiverCity - luzluz
立て続けにluzは「東京まだまだいけるよな!?」と叫び、「もっと! もっと!」とオーディエンスを煽りまくり、同じくアルバムに収録されている、まふまふの提供曲“REFLEXIÓN”を白一面に染まった会場の中、先ほどの曲とは一転、激しく熱唱。「足りねーぞ!」という挑発的な煽りにもオーディエンスは熱狂的に応え、luzはステージを完全に掌握していた。

「東京、もっともっと声出せるよね!?」と再び会場を焚き付けると、「ETA東京の特別なコラボを紹介します」と、うらたぬきが“イノコリ先生”の冒頭を歌いながら登場。ふたりとも別のコラボで「歌ってみた」動画を投稿しているこの曲。この東京公演だけの特別コラボとあって、会場の興奮は絶頂に。本人たちの身長差も相まって、スクリーンで流れるこの曲の設定の「先生」と「生徒」キャラがluzとうらたぬきにハマっていた。間奏の部分ではふたりのコント(?)が繰り広げられ、「掛け合いがある曲なので、東京の2,600人のみなさん全員と掛け合いしたいなと思うんですが、いいですか!?」の掛け声にオーディエンスは大歓声で応える。luzが「うらたんのこと好きですかー?」と歌うと会場はリズムに合わせて「はーいはーいはいはーいはーい」と応え、「ばかやろう! おれの方が好きだよ!」とうらたぬき。続いて「luzくんのこと好きですかー?」にまたオーディエンスは応え、うらたぬきに促され「ばかやろう。おれも好きだよ」とluzが応えると、また黄色い歓声が。その後も今日の出演者の名前や猫など、「楽しい」と言って何回かオーディエンスとの掛け合いが続き、歓声の大きさ対決のようになっていた。

本編最後、あらき、いかさん、うらたぬき、くろくも、この子、Sou、そらる、ピコ、luzがステージに登場。luzが「ETA東京最後の曲です。最後まで楽しんでいってください!」という掛け声とともに“Blessing”の曲紹介。各パートごとに個性豊かに歌い上げ、全員でハーモニーを奏でた。

アンコールでは、バックバンドも含め全員がグッズのTシャツを着て登場。いかさんとluzが“Connecting”の冒頭を歌い、またそれぞれがパートごとに歌い上げていく。想いがあふれるようなハーモニーは、このツアーの終幕を彩っていた。

最後の挨拶では、このツアーに参加できたことや応援してくれている人々への感謝を述べるメンバーや、ピコはいかさんやluzに唆され、オネエネタを披露するなど、笑いで会場を楽しませるメンバーも。うらたぬきはマイク無しで叫んだり、Souは「いつもはネットで活動しているからみんなの顔は見えないけど、こうやっていろんなところを回っていくとちゃんと(応援してくれる)人がいるんだなという実感が持てました」と語った。

luzは「前にETAに出た時は、いかさんやSouくんたちと同じくらいの歳だったけど、その時に先輩の方たちにいろいろ教わって、当時の先輩たちはこうやって僕のことを見てたんだなって。新しい人たちが入ってきて、世代が交代していってると感じたツアーでもあったんですけど、先輩からいただいた教えも、僕らが伝えられることは伝えていきたいなって感じられたツアーでもありました。新しい人たちも含まれたライブツアーもできて、みなさんのおかげで、こういった文化が広がりつつあると思うので、これからも大事にしていただけたらと思います」と自身の活動の感慨と、今後の発展を願って感謝の気持ちを伝えた。

そらるは「今ここに2,600人くらいの人がいるけど、動画を投稿したら10万人とか100万人の人たちが見てくれるわけで、ここで自分ができることを伝えても、局地的なもので、自分を知っている全員に伝わるものではないですけど。でもそれを、1回、2回と積み重ねていって、何十回とライブをさせてもらって、多くの人に見てもらったなって。たくさんの人に知ってもらえて、足を運んでもらえて歌を聴いてもらえることがすごい幸せなことだなと思います。いろんな人が出てきて、『変わってしまったな』とか『もう聴かなくなっちゃった』っていう人も久しぶりに聴いたらすごい良かったなって思うことも、俺もあるし、いろんな歌を聴いていくと思うけど、これからも変わらず忘れず足を運んでくれたら、俺は嬉しいです。これからもよろしくお願いします」と、今回の出演者の中では先輩にあたる彼は、今までの自身の経験や、長く活動してきて味わってきたこの歌い手という文化の流れを思い返すように語り、先輩としてしっかりまとめていた。

最後にいかさんは、今回のETAツアーのこれまでの公演を振り返りながら、「ライブ後の達成感に満ち満ちていたり、反省会をしたり、それも含めて思い出。本当にこうやって立たせてもらえてるのは、みんなのおかげで本当に感謝の言葉が尽きません。本当に楽しいツアーをありがとうございました」と締めくくった。
「EXIT TUNES ACADEMY TOUR 2017 -RAINBOW- 」/Zepp DiverCity
そしてアンコール2曲目“いーあるふぁんくらぶ”へ。楽しい曲ということもあり、メンバーそれぞれが思い思いに動き回る。さらに間奏ではバンドメンバー紹介も。それすら楽しい余興で(luzとピコのコント(?)や、横になって動かなくなってしまったそらるをオーディエンスの合唱で蘇らせるなど)、会場含め、ステージ上の全員が思い残すことのないように楽しんでいた。そして、最後に全員で手をつなぎ、マイク無しで挨拶。3時間近くに及んだファイナル公演は幕を閉じた。(中川志織)

●セットリスト
1 ロメオ  あらき/luz
2 小さな恋のうた(Synth Rock Cover)  あらき
3 バレリーコ  そらる
4 エイリアンエイリアン  Sou/いかさん
5 雨とペトラ  いかさん
6 曖昧ジゴロ  MeseMoa.
7 Shadow Kiss  MeseMoa.
8 このピアノでお前を8759632145回ぶん殴る  この子
9 威風堂々  この子/くろくも
10 愛して愛して愛して  くろくも
11 妄想感傷代償連盟  Sou
12 桜ノ雨  Sou/あおい
13 ドリームレス・ドリームス  Sou/そらる
14 フラジール  そらる/luz
15 シャルル  そらる
16 彗星ハネムーン  うらたぬき
17 ダンスロボットダンス  うらたぬき/Sou
18 ライアーダンス  いかさん
19 ゴーストルール  あらき
20 ベルセルク  あらき/ピコ
21 千本桜  ピコ
22 一心不乱  ピコ/luz
23 R-18  luz/あおい(Dance)
24 REFLEXIÓN  luz
25 イノコリ先生  luz/うらたぬき
26 Blessing  あらき / いかさん / うらたぬき / くろくも / この子 / Sou / そらる / ピコ / luz

(アンコール)
EN 1 Connecting  あらき / いかさん / うらたぬき / くろくも / この子 / Sou / そらる / ピコ / MeseMoa. / luz
EN 2 いーあるふぁんくらぶ  あらき / いかさん / うらたぬき / くろくも / この子 / Sou / そらる / ピコ / MeseMoa. / luz
ENDING~BGM Inst「タイムマシン」


※掲載時、一部お名前に誤りがありました。訂正してお詫び申し上げます。
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