MONOEYES(w / BRAHMAN)/新木場STUDIO COAST

MONOEYES(w / BRAHMAN)/新木場STUDIO COAST - MONOEYESMONOEYES
「ツアー終わってねえから。ツアー中に、他の人のツアー出ねえから。でも……しょうがないじゃん! MONOEYESが呼ぶんだもん」とこの日の対バンに懸ける想いをフロア仁王立ち状態でBRAHMANTOSHI-LOW(Vo)が語れば、「本当に大好きで。あいつと過ごした7年間で、どれだけ俺が強くなったか。あいつの横に立ってて恥ずかしくねえように、どれだけ強くなろうと努力したか」とMONOEYES・細美武士(Vo・G)がTOSHI-LOWと培ってきた信頼関係を感慨深げに振り返る――。

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5月から7月にかけて開催中の、MONOEYESの全国対バンツアー「Mexican Standoff Tour 2018」。アルカラHAWAIIAN6G-FREAK FACTORYTOTALFATASIAN KUNG-FU GENERATIONHEY-SMITHマキシマム ザ ホルモンDragon AshROTTENGRAFFTYGOOD4NOTHINGキュウソネコカミXmas Eileenandrop……と各地で激烈アクトを繰り広げてきたツアーの東京:新木場STUDIO COAST 2DAYSでは、1日目:MAN WITH A MISSIONに続き、2日目にはBRAHMANが登場! 魂の頂上決戦と呼ぶべき、至上の爆演が繰り広げられた。

MONOEYES(w / BRAHMAN)/新木場STUDIO COAST - BRAHMANBRAHMAN
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先攻のゲスト:BRAHMAN、「さあ、やっちまおうぜ!」とTOSHI-LOWが細美のライブ定番コールを引用してフロアが一瞬熱気に沸き返りかけたところへ、「――ってすべてを忘れる前に、追悼、哀悼」と続けた言葉に、フロアの空気が一気に塗り替わる。東日本大震災や熊本地震、そしてこのライブの2日前に発生したばかりの大阪北部地震などすべての被災者への祈りとともに歌い上げた“満月の夕”が、ひときわ美しく、力強く響き渡った。

MONOEYES(w / BRAHMAN)/新木場STUDIO COAST - BRAHMANBRAHMAN
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そこから一転、最新アルバム『梵唄 -bonbai-』の“真善美”で舞台後方に巨大なバックドロップが掲げられたところから、STUDIO COASTは一気に狂騒の坩堝へと叩き込まれていく。
TOSHI-LOW自身も触れていた通り、「Tour 2018 梵匿 -bonnoku-」も大詰めを迎えた中での出演ながら、対バンライブとしては驚くほどのボリュームの楽曲を、しかもその大半をノンストップで炸裂させ、フロアを揺らし次々にクラウドサーフを呼び起こしてみせたBRAHMAN。『梵唄 -bonbai-』の楽曲も随所に盛り込みつつ、全方位的に紅蓮のハードコアの嵐が吹き荒れるような凄絶なアクトが、むせ返るような会場の熱気をなおも高めていく。

MONOEYES(w / BRAHMAN)/新木場STUDIO COAST - BRAHMANBRAHMAN
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“警醒”でついにフロアにダイブ、もみくちゃになりながらオーディエンスに支えられて高々と立ち上がったTOSHI-LOW。酒の席での細美の武勇伝を明かして爆笑を誘う一方で、「今ここで、大阪北部地震のことを俺が真顔で話さなくたって、俺たちとMONOEYESのファンはちゃんとわかってる――そんな安心感もあるし。今まで、ステージは勝負だと思ってたし、競争だと思ってたけど、もうまったくない」と、MONOEYESとそのファンへの全幅の信頼を語る言葉に、熱い拍手喝采が沸き起こっていく。
「『一緒に年をとっていきたい』、そういうふうに本気で思える仲間のバンドができて、本当に幸せだと思ってる」。そんなTOSHI-LOWの言葉に応えるように、“今夜”では細美がステージに登場、珠玉のハーモニーを響かせていた。

MONOEYES(w / BRAHMAN)/新木場STUDIO COAST - BRAHMAN・細美武士BRAHMAN・細美武士
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そしてMONOEYES。同じくツアー終盤戦を残しているため、ここではセットリスト全掲載は割愛させていただくが、フロアをOiコールと拳とクラップとクラウドサーファーと歓喜で埋め尽くしてみせた“Free Throw”をはじめ、2ndアルバム『Dim The Lights』の楽曲群を軸としつつも、盟友・BRAHMANの熱演に真っ向から挑もうとする気迫がそのまま選曲に表れたような、熾烈なまでのロックアクトを刻みつけていった。

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「本当に今日は、何も言うことがない……酒がうめえなあ!」とビール片手に満面の笑みを浮かべ万感の想いを語りながら、眩しいメロディをエモーショナルに絶唱していく細美。“Roxette”など自身のボーカル曲ではもちろん、そのパワフルなベースプレイとパフォーマンスでライブ全体をでっかく躍動させていたスコット・マーフィー(B・Cho)。クラウドサーフでステージまで辿り着いたキッズと時折拳を合わせながら、アグレッシブなギターサウンドで音像をドライブさせていた戸高賢史(G)。そして、強者揃いのバンドアンサンブルに力強い推進力と加速感を与えていた一瀬正和(Dr)……「デビューから約3年、アルバム2枚」というデータ以上に、4人の結束と連帯感が強靭なタフネスを獲得していることが、そのアクトからリアルに伝わってくる。

MONOEYES(w / BRAHMAN)/新木場STUDIO COAST - MONOEYESMONOEYES
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「友達や仲間を作るために自分を変えることはどうしても嫌で。もう、孤独で一生を終わればそれでいいやと思ってた。だけど、2011年3月11日以降、大きな声で俺のことを『面白い』って言ってくれるやつらが出てきた。いつも通りの生き方をすればするほど『お前、変わってるな』、『面白えじゃん』って仲間ができた」
汗と熱気にまみれたオーディエンスに向けて、細美がまっすぐに語りかける。「今日、やっと合点が行ったんですよ。俺はお前らにも『面白えやつだな』って受け入れてもらえてたんだなと。すげえ素敵な人生だ。なので恩返しに、俺たちバンドマンはステージで、ずっと変わらず、何にも流されず、嘘もつかず、馬鹿正直に毎日毎日、お前らの帰りを待ちながら、お祭りを開催しております」――そんな宣誓に続けて「俺たちは、ここにずっといる。お前らは、走って行け、逃げて行け。このクソみてえな世界から、光の当たる場所へ」という言葉とともに放った“Run Run”が、割れんばかりのシンガロングとともに鳴り渡っていった。

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実はこのSTUDIO COASTの2日間の日程は、ある別のバンドが仮押さえしていたこと、そのバンドが他でもないBRAHMANだったことを細美が明かすと、場内はさらに高らかな歓声に包まれていく。「あいつがいるから俺は、明日もまた強くなれる。いつかそのうち追い越して、あいつが俺を追っかけられるような日が、死ぬ前に何日かでも作ってやれたらいいなと」。そんなふうに語りながら披露した“Two Little Fishes”では、シャワー直後らしく頭と腰にタオルを巻いただけの姿のTOSHI-LOWがオンステージ。晴れやかなメロディを極上のツインボーカルで歌い上げ、曲終わりでハグするふたりに、惜しみない拍手と歓声が降り注いでいった。

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トータル約3時間に及んだこの日の対バンライブ。「ありがとうございました! BRAHMANと、MONOEYESでした!」。本編終わりとアンコールで感謝を伝える細美の姿は、今回の競演の無垢な喜びに満ちあふれていて、抑え難く胸が熱くなった。
沖縄アコースティック番外編も追加発表された「Mexican Standoff Tour 2018」、対バンは残すところ東北4公演を残すのみ。宮古には郡山公演にも出演したlocofrankが、そして石巻/大船渡/山形にはLOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERSが登場!(高橋智樹)

終演後ブログ
【速報】MONOEYES×BRAHMAN、まさに魂の頂上対決!な対バンを観た
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