MONOEYES/豊洲PIT

MONOEYES/豊洲PIT - All Photo by 石井麻木All Photo by 石井麻木

●セットリスト
01.Leaving Without Us
02.Run Run
03.Like We’ve Never Lost
04.Free Throw
05.Get Up
06.Interstate 46
07.Roxette
08.Somewhere On Fullerton(アリスター)
09.Two Little Fishes
10.Cold Reaction
11.When I Was A King
12.Gone
13.明日公園で
14.Borderland
15.Borders & Walls
16.My Instant Song
17.グラニート
18.Remember Me
(アンコール)
EN01.What I Left Today
EN02.End Of The Story
(Wアンコール)
WEN01.ボストーク


「ツアーファイナルへようこそいらっしゃいました! 日本一周回って帰ってきたからには、何かひと回り成長したところを見せねえと、と思って――今日は試合のつもりで行きますんで。よろしくお願いします!」
豊洲PIT・2Daysの1日目:12月17日。外の寒さをものともせず、ライブ序盤から熱気と歓喜であふれ返る広大な空間が、細美武士(Vo・G)の呼びかけに応えるように、さらなる観客の魂の大歓声に包まれていく。

11月にリリースされた最新3rd EP『Interstate 46 E.P.』を携えて、11月14日・新潟LOTSを皮切りに計12会場・15公演にわたって全国を駆け巡ってきた全国ツアー「Interstate 46 Tour 2019」。そのファイナル2Daysの地となったここ東京・豊洲PITに息づいていたのは、オーディエンスの情熱と揺るぎない信頼関係のギアを合わせながら、見果てぬ進化へ向けて胸躍らせる細美武士/戸高賢史(G)/スコット・マーフィー(B・Cho)/一瀬正和(Dr)の不屈の衝動そのものだった。

MONOEYES/豊洲PIT

開演前から自ら舞台に姿を見せて「協力し合って、思いやりをもって、思いっきり楽しんでください!」とダイブに関する心掛けを語っていた細美(今回のツアーでは全公演で行っていたらしい)。だが、SEの『スター・ウォーズ』のテーマとともに4人揃って意気揚々と舞台に登場した細美は一転、獰猛なまでの野性に身を委ねながら、2ndアルバム『Dim The Lights』の幕開けを飾る“Leaving Without Us”を凄絶なまでのダイナミズムとともに響かせていく。“Run Run”の4人一丸のエモーショナルな高まりがフロア一面に拳を突き上がらせ、続く“Like We’ve Never Lost”の細美の熱唱とアグレッシブなバンドサウンドが鳴り渡る頃には、次から次へとクラウドサーファーが舞台を目指す、カオティックなまでのロック祝祭空間が生まれていた。

「新曲を、沖縄で作ってきました!」。そんな細美の言葉とともに響かせたのは、新作EPの表題曲“Interstate 46”。アメリカンロックにも通じるミディアムテンポの開放感が、伸びやかで強靭な今のバンドのモードを象徴するかのようにフロアを包み込んでみせる。そこへスコットのボーカル曲“Roxette”、さらにMONOEYESライブのキラーナンバーと化したアリスターの“Somewhere On Fullerton”を立て続けに披露。会場狭しと弾け回るクラップやジャンプが、汗ばむほどのフロアの温度をなおも天井知らずに上昇させていく。

MONOEYES/豊洲PIT
MONOEYES/豊洲PIT

「数ヶ月前、ここでウィーザーというバンドのライブを観たんだけど。まさかウィーザーと同じステージに立てるなんて!」(スコット)、「すごくいいツアーだった。意見をちゃんと言い合って、ひとつ強くなって帰ってきました」(戸高)、「来年めっちゃくちゃライブやるから!」(一瀬)といったメンバーのコメントのひと言ひと言に歓声が湧き上がる中、「来年、アルバム作ります! 3枚目の」という細美の声にひときわ熱い喜びの声が巻き起こる。
「このバンドをやってると、『ああ、俺たちはまだ道の途中なんだな』って。こんな幸せなことある?」と抑え難く沸き立つ冒険心を伝え、「人生で最高のアルバムを作ってみせるんで」と真っ向から告げる細美の姿は、MONOEYESの未来への確信を何より力強く物語っていた。

「そうすると、古い曲がなかなかできなくなっちゃうんで……」と1stアルバム『A Mirage In The Sun』から“Cold Reaction”を轟かせてフロアを揺らし、“When I Was A King”や“明日公園で”といった鉄壁のアンセムの数々を、『Interstate 46 E.P.』からのスコット作曲ナンバー“Gone”のパンキッシュな激走感と絶妙に織り重ね、MONOEYES新次元の高揚の風景を編み上げてみせる。

MONOEYES/豊洲PIT
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そして終盤、同じく『Interstate 46 E.P.』から披露された“Borderland”。刹那的なスリルを雄大なロックのスケール感の中に配したこの曲が、新たなマスターピースとして高らかなシンガロングを呼び起こしていたのが印象的だった。
Tシャツを脱ぎ捨て「行けるか豊洲!」と細美が煽ったところから、荒馬ロデオ感満載なスコット曲“Borders & Walls”をきっかけにライブはさらなるクライマックスへと加速していく。目映いライティングが“My Instant Song”のジャンプ&シンガロングの絶景を照らし出し、観る者すべての心をダイレクトに揺さぶるような“グラニート”の細美の歌が、キッズをさらに激しいクラウドサーフへと駆り立てていく。

「みなさん、今年もお世話になりました! 来年もよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください!」という細美のコールとともに“Remember Me”で本編を締め括った4人。アンコールで「燃えた……」とライブの充実感を語る細美の言葉がオーディエンスをなおも高ぶらせ、“What I Left Today”、“End Of The Story”で熱狂の大団円――かと思いきや、鳴り止まない手拍子に応えてもう一度4人が舞台に登場。《誰も知らない方へ/走り出せ》という“ボストーク”のフレーズが、MONOEYESの「今」と「これから」を指し示しているように思えて、胸が熱くなった。

このツアーをもって2019年のすべてのライブを終えたMONOEYES。来るべき2020年への期待感を極限増幅させるような、至上の一夜だった。(高橋智樹)

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