「トーキョー! 久しぶりだなーオイ! 大阪で幕を開けたツアーも今回でファイナル。当たり前だよね、2ヶ所しかやってねーんだもん!」と、まず定番、カヲルの前説からスタート。全く似せる気のないデーモン小暮のモノマネ、特殊な水分と豪語する水鉄砲を客席に向かって乱射、(中身はただの砂糖水)18番「おっぱい元気」から元気つながりで、「元気があれば乳首でエレベーターのボタンも押せる」と猪木フレーズを拝借し、挨拶代わりにコール&レスポンスをかます。もう初っ端からネタのオンパレード!
前説で盛り上がっているのを横目に、ひっそり登場した小園がベースソロをギュンギュン鳴らし、メンバーが登場。遅れて破壊が姿を見せ、まず本日一発目のスリッパ投げ。(毎度ながら、これが結構いい距離飛ぶ)新しく作ったこのツアーのテーマ曲、“アイサツはハイセツよりタイセツ”、“くるま売りたいな”の3曲を終え、最初のMC。ここでは、マイケル・ジャクソンネタや現在、世間を騒がせているあの人を槍玉に上げて、毒舌トークを展開。会場、大爆笑でした。その後、石鹸のソロを経てセットチェンジ。
次に出てきたのは、いわき兄弟(昨年のぱつんぱつんフェスティバルで誕生)。アコギを遅刻が、パーカッションをバイト君が、ボーカルをカヲルが務める、福島県いわき市出身という設定のユニット。とにかくこの人達ときたら、やたらと語尾に「いわき」を付ける。付ければいいと思っている。“そしていわき”、“いわきブルース”、カヲルが囁くような声で歌う少年隊のカバー“君だけに”、3人がアンモナイトの被り物をする“いわきアンモナイト音頭”など6曲を熱唱して撤収。“いわきアンモナイト音頭”は、リズムが“へんなおじさん”だった。
今度は、衣装チェンジを終えた破壊。何でもこの衣装は、実写版で“くん兄さん”を再現したらしく、カットオフされたデニムのセットアップにバンダナ、ストーンズファンならまず着ないであろうベロ特大表示のTシャツという姿で登場し、お待ちかね、コール&レスポンス“くん兄さんVSアン姉さん”を投下! 暴走し続ける破壊の下ネタにしっかりレスポンスするオーディエンス。全貌は過激すぎて書けません! 個人的には、「三国連太郎」とか「まーくんにかえてまーくんに」とか無駄な言葉遊びがいちいち面白いのがツボ。
ライブ中盤は「誰が歌ってもいいんじゃないかいのコーナー」へ突入。そこへ遅番(大人計画の少路勇介)がやってきて、「歌いたいって言ってる人がいるんです!」という前フリから、なんと杏子が!さらにクレイジーケンバンドの中西圭一がサックスで登場! この二人を迎えての“片付けられない7Days”! 歌詞に合わせてピザ屋の格好をした宮崎吐夢(大人計画)まで乱入し、次々と押し寄せるサプライズゲストにフロアは半狂乱状態! 80’sサウンドをバックに、中西がブルージーにサックスを響かせ、杏子がスカーフを振り回しながらハスキーボイスで歌う。贅沢この上ない、豪華なセットだった。
いよいよ終盤。「万引Gメンの気持ちになってみようのコーナー」で“オクサーヌ”を披露した後は、中西圭一VS遅番のサックス対決。もちろん対決とは程遠い内容で、相手にならない遅番は「くそーっ、こうなったらー!」とステージ脇へ消える。そしたら「イーネッ!」の声が…。 なんと今度は、クレイジーケンバンド横山剣の登場である。曲はもちろん“欧陽菲菲”! ファンキーな横山剣のボーカル、カッティングとワウワウギターにサックスが交差する様は、後期クラッシュのような雰囲気。一瞬グループ魂であることを忘れてしまいました。横山さん、曲終わりのMCでも「イーネッ!」しか言ってませんでした。
「あと3曲続けていくぞ!オラー!」と破壊が煽り、“High School”、“竹内力”、“ペニスJAPAN”と怒涛の三連チャン。カヲルはこの3曲で、女子高生コスプレからサッカー日本代表ユニフォームへと、尋常じゃないスピードで衣装チェンジ。チェンジした瞬間にフルスロットルで踊り狂う。永遠の46歳だとしても、考えられない運動量だ。この3曲で本編は終了。
そして、なんとアンコールでライムサワーが登場! 暴動と石鹸がMCを務める、昨年のぱつんぱつんフェスティバルで誕生したヒップホップユニットで、ターンテーブルには、荒川良々とトッシュの2人が陣取る。まず、シャレた店を「ヤホー」で検索して発見したという“富士そば”を披露。これが大ウケ。次は、暴動と石鹸のディスり合いになるはずだが、暴動が「今日のフリースタイルはお前のいいところを指摘する」と、褒めちぎり合う流れに。「お前、膝を怪我したときメールくれたよな」とか「少年メリケンサックからずーっと一緒だったじゃない」とか本音も混じる部分は、ちょっとだけ感動的な一幕。そして、再びグループ魂が登場し、“荒ぶる地元の魂たち”、“TMC”の2曲を演奏し、破壊の『お台場合衆国、討ちとったりー!』でライブは大団円を向かえた。
本当は、石鹸がラストで手がつってしまうとか、前列に体調不良者が出てライムサワーが仕切り直しになるとか、ライムサワーヤナギサワーとか、中西さんのスリッパ投げの飛距離がいまいち出ないとか、触れたい部分がたくさんあったのですが、細かいネタを全部拾ってしまうとそれこそ、台本が一冊できてしまう分量なので書けません。とにかく、笑った、楽しかった。この一言につきる。あと、ラストの後説でカヲルが、来年でグループ魂は15周年を迎え、メンバー全員が40代の大台にのるから東京ドーム公演をすると言っていたが、本当なのか……?(古川純基)