BBQ CHICKENS @ LIQUIDROOM ebisu

10月5日にドロップされた『Crossover And Over』は、実に8年ぶりの待望のBBQ CHICKENS最新作であり、この夜のLIQUIDROOM公演は、バンド始動11年目にして初となるツアーのグランド・ファイナル! 「ONE NIGHT BODO」(2007年8月@渋谷CLUB QUATTRO)なんて夜もあったように、ほとんど暴動のような形でしか近年ライヴをやってこなかったBBQとあって、チケットは各所秒殺でSOLD OUT。爆音に飢えたキッズで早くから半端ない熱気が立ち込めているLIQUIDROOMである。

ファイナルには2組のゲストが招聘され、オープニングを飾ったのは、結成15周年のアニバーサリー・ツアー「MOST THRASH TOUR」真っ最中のRAZORS EDGE。15周年記念作となる新作『FUCKED UP!』(気合い全開の痛快作!)収録曲をはじめ、猪突ファッキン猛進のチョッ速チューンでフロアをぐっちょぐちょに!(「TOSHI-LOWがハイスタ待ってたように、僕らはBBQを待ってました!(笑)」とMCでKENJI RAZORS)。そして、もう一組のゲスト:“サ上とロ吉”ことサイプレス上野とロベルト吉野は、スラッシュ•ハードコアに挟まれた異色のヒップホップ•アクトながら(「まさかRAZORS EDGEの後とは思ってなかったんでビックリしました!(笑)」とサ上)、現場で鍛え上げたタフなショーマン・シップでドープかつPOPなステージを展開。フロアを盛大にハンズアップさせて主役にバトンを継いだ。

「I.S.O、はよ出て来いや〜!」とフロアから怒号も飛ぶなか(BBQの客は相変わらずタチ悪い!笑)、午後9時すぎ、YouTubeに上がって話題となっていたSE(バブリーなユーロ・ビート! 視聴はこちら→http://www.youtube.com/watch?v=hF5zT0_Pl6A&feature=feedu)が鳴り渡り、おなじみのツナギ•スタイルでKENが登場。新作のオープニング・ナンバー「Here Comes The Time To Dance」のイーヴィルなリフを放って、そこにANDREW×I.S.Oのヘヴィなビートがのっかるとフロアが大きくウネり出す。そして、「BBQ CHICKENSのライブが始まるぜー!」とANDREWが叫んで“Pizza Of Death's Theme”投下と共にモッシュ&ダイブ大勃発!! ステージ袖ではKENの愛息、I.S.Oの愛娘をはじめ、ゆかりのバンドマンが多数見守るなか、HONGOLIANは発狂したチャン河合のごとく叫び上げ(「みっともないボーカル」とは横山氏の名言・笑)、リキッドは早くも沸点越えのレッドゾーンに突入したのだった。

「いいよいいよー、東京はノリがわかってていいね(笑)」(I.S.O)、「4年ぶりだよ、東京でライブやんの! 今日は30曲くらいしかやんないけど(笑)、楽しんでってね!」(KEN)とメンバーも心底楽しそうで、曲間ではHONGOLIANのキャン玉をイジったり、フロアからの野次に逆ギレたりと(笑)、いつも通りの猛爆ライブが展開(PTA非公認)。「Evil Dick」や「I.S.O's Theme」ではステージ袖から仲間を引っぱり出して代わる代わる絶叫させたり(KEN BAND・Minamiちゃん、MEANING・HAYATO&YUICHI、そしてハイスタ難波さんも登場! 個人的にPIZZA社員・アベちゃんの透き通るようなハードコア・ボイスがツボでした・笑)、また、Backstreet Boysのカバー「I Want It That Way」ではKENの執拗なイジメにあったHONGOLIANが激怒してメガネを投げつけたりと、“遊び心”っつーよりも、単なる悪ガキ(全員子持ちですがw)の悪フザケでゴロンゴロン場が転がって極まっていくこの痛快さったら! やっぱBBQのライブは半端じゃなく楽しいのだ。しかも、ノリ一発で突き進んでも全然グダグダにならないし、その当意即妙な反射神経にはちょっと感心してしまうほどだった。

なぜかオーディエンスがI.S.Oを脱退させようとするなか(I.S.Oも話をあわせて「明日から中野の普通のおっさんに戻ります」と・笑)、「全然あがってきていいからよー!!!」とANDREWが叫んで雪崩れ込んだ後半の「Let's Fuckin Go」、「Muscle, Muscle」ではキッズが次々にステージ・ダイブをカマして大フィーバー。そして残り4曲となった終盤、3曲をわずか5秒で終え(笑)、最後は「BIG MAC」でいざ絶頂へ! さらにアンコールでは、「ナンちゃんが歌ってくれるって!」とKENが笑顔で難波を引き連れて(「ぶっちゃけ、ナンちゃんの前でこのバンドやんの恥ずかしいよ!」と笑いつつ)、「I.S.O's Theme ナンちゃんバージョン」で絶唱! さらにその場にツネまで引っぱり出して、難波&ツネ&KENの3人で「I.S.O's Theme ハイスタ・バージョン」でシャウト!!! 「すごい光景でしたね! 感動しちゃった」とI.S.Oも一瞬我を忘れてしまうほど、ハイスタ揃い踏みの絶景にもう場内大興奮。マジであっちゅう間の、気持ちアガりっぱなし、腹抱えて笑いっぱなしの90分だった。またライヴが数年後なんて寂し過ぎるし、単発プロジェクトにしとくのも心底もったいないので、コンスタントな活動、求む!(奥村明裕)
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