MUSIC ON! TV presents GG13 @ Zepp Tokyo

MUSIC ON! TV presents GG13 @ Zepp Tokyo - Dragon Ash all pics by EIJI TANAKADragon Ash all pics by EIJI TANAKA
MUSIC ON!TVの『GGTV的「旅とロック」』に出演中のジョージ・ウィリアムズがオーガナイズするライヴイベントとして、2002年から開催されている『GG(=George's Government)』。2年ぶりとなった今年は、初めて東名阪で開催。そのファイナルが、Zepp Tokyoで行われた。

MUSIC ON! TV presents GG13 @ Zepp Tokyo - MY FIRST STORYMY FIRST STORY
まだ入場中の状態で登場したのは、全個所オープニングアクトで参加したMY FIRST STORY。MONGOL800のドラムが置かれている前の床にドラムを置くという、オープニングアクトらしいセットながら、堂々としたパフォーマンスは、オープニングアクトらしさが皆無(いい意味で!)。フロントの4人は隙あらばステージを駆け廻り、頭を振り、短い時間で精いっぱいオーディエンスに存在を刻み付けようとしていた。Hiro(Vo)は絶唱の合間に、様子見のオーディエンスに向けて「一つになってみませんか?」と呼び掛けたり、「俺らのライヴに来て下さい。楽しませることを約束します!」と頼もしく宣言したり。初めて彼らのライヴを観る人もいたかもしれないが、鮮烈な印象を残したはずだ。間に合った人は本当にラッキーだったと思う。

MUSIC ON! TV presents GG13 @ Zepp Tokyo - MONGOL800MONGOL800
開演時間の19時を過ぎて、スクリーンにこれまでの『GG』の歴史が映し出されていく。歓声が沸き上がる中、ハンドクラップに包まれてジョージが登場。「今夜は間違いなく楽しい夜になる!」という言葉に続いて現れたのはMONGOL800。1曲目の“DON'T WORRY BE HAPPY”のアタマから、キヨサクが♪DON'T WORRYと歌うと、オーディエンスが♪BE HAPPY!と返すという、息の合った展開に。“PARTY”では、曲中にキヨサクが「GG!」と叫び、イベントへの愛情を感じさせてくれた。さらにキヨサクは「文部省から連絡がありました。8月8日はMONGOL800の日にしていいと………ウソです」なんて茶目っ気を見せつつ“ラッキー8”へ突入したり、オーディエンスから「チューニングまだ?」という声が飛ぶと「心のチューニングをしてるんです!」と名言を返したり、いちいち聞き逃せない。しかし“神様”の前には「いい子ちゃんじゃダメ。意外と教えられたこと、間違ってるからね」とチクリ。イベントでも(だからこそ?)毒を忘れない。最後は、眩しく照らされた中にたくさんの笑顔が見えた“あなたに”。まるでワンマンのような大合唱が響き続けた40分。さあ、この後の10-FEETはどうなる!?

MUSIC ON! TV presents GG13 @ Zepp Tokyo - 10-FEET10-FEET
……と思いきや、10-FEETは“JUNGLES”でいきなりフロアに点火。さらに“STONE COLD BREAK”では「今日どんな感じにしたいのか、わかりやすく形で見せてみろ!」とTAKUMA。すぐさま、洗濯機のような状態になっていくオーディエンス。するとTAKUMA、次のMCではすかさず、「小さい奴おったら助けたれよ。落し物があったら届けてやって。痴漢は絶対なしな」と、彼ららしく釘を刺す(痴漢の話の後に「この会場のおっぱいは全部俺らのもんやから」という、和める言葉を付け加えるところも、彼ららしかったけど。笑)。バンド仲間が見守っている様子も温かかった“RIVER”、オーディエンスがいて成り立つコーラスが美しかった“蜃気楼”と、ライヴらしい光景が続く中、TAKUMAが口を開く。ジョージとは、震災直後からいろいろ一緒にやってきたこと、次にやる曲は、半分は東北の仲間のために、半分は死んでしまった仲間のために書いたこと……そして、その“シガードッグ”で、『GAMA ROCK FES』の主催など、震災復興のために活動しているDragon AshのATSUSHIを呼び込みコラヴォレーションを果たす。しなやかな踊りが融合することによってリアリティを増す、楽曲に籠った命の躍動。さっきまで弾けていたオーディエンスも、静かにじっと見つめていた。そして、清らかな時間が流れた後は、“その向こうへ”、“1sec.”と、ひたすらに燃え上がる! TAKUMAは「テンションが大事」と言いながら、誰よりも3人の演奏がそれを体現していく。熱はどんどん伝播していき、ラストの“goes on”の時は、TAKUMAが「大丈夫?」と生声でオーディエンスに声を掛けるくらい、フロアは汗まみれ人まみれのグッチャグチャ。まさにTAKUMA曰く「ヌルヌルのバトン」を次のバンドに渡すこととなった。

トリは、『GG』には、2002年から、今回の東名阪の全個所に至るまで出演してきたDragon Ash。まずはBOTSと、DRI-V、ATSUSHIのダンサー二人が現れ、クールにパフォーマンスを魅せていく。それをバックに、メンバー全員が登場。初っ端の“Run to the sun”で、楽曲のエモーショナルさをさらに際立たせるようなハンドクラップが巻き起こる。続いては“Trigger”。挑発的な流れに、フロアの前方にはムギューっと人が押し寄せる。あの渦中にいたら興奮の嵐なんだろうけれど、一歩引いてみると、演奏のカッコよさに惚れ惚れしてしまう。次の“SKY IS THE LIMIT”ではTAKUMAが登場! ニッコニコのKjと共に、ユッサユサ揺れるオーディエンスに向かって、見事にコラボレーション。踊ったりコール&レスポンスしたり、やりたい放題だったけど(笑)。その流れからKjは、東名阪の『GG』に出演したバンド、一組一組に向けて思いを語り、そんなライヴハウスでの繋がりを歌った“繋がりSUNSET”へ。さらには「友達呼んでんだ。新曲やっていいかな?」と、まだリリースもされていない“Still goin' on”をYalla Familyと共に披露。激しさあり、切なさありのナンバーでお祭りのように盛り上がっていき、いよいよライヴはクライマックスへ。Kjの「ライヴハウスは俺たちのものじゃない、おめーらのもんだ!」という叫びに、サビでクラウドサーフが次々と勃発した“百合の咲く場所で”、そしてMY FIRST STORYのHiroが参加した“Fantasista”……と思いきや、Hiroだけじゃなく、MONGOL800や10-FEETのメンバー、さらにジョージもステージに乱入。リュックを背負っていたり、10-FEETのNAOKIはスーツケースを引き摺っていたり……めちゃくちゃ(笑)。笑いっ放しでフィナーレを迎えた。

しかし、すぐさまフロアからは「Viva! Viva!」という声が上がり、そのまま再びメンバーが登場、そのまま始まったのはもちろん“Viva la revolution”。最初から最後まで一貫して、オーディエンスが主役と言えるような雰囲気だったイベントに相応しいアンコールだった。最後は「ジョージ!」コールに包まれながら、ジョージがセキュリティを立たせて拍手を送ったり、「いろんな人の力でイベントができた」と感謝を述べて締め括った。この人がオーガナイザーだから、キッズの信頼度が高く、長く続いているんだな、と実感。なお、イベントの模様は9月29日(日)20:00~21:00に、『【MUSIC ON! TV開局15周年記念特番】M-ON! SPECIAL 「GG13-東名阪の旅-」』にて放送予定。このイベントならではのドラマが見られるはずだ。(高橋美穂)
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