J-WAVE LIVE 2000+13 1日目 @ 国立代々木競技場第一体育館

J-WAVE LIVE 2000+13 1日目 @ 国立代々木競技場第一体育館 - サカナクションサカナクション
2000年にスタートした、J-WAVE主催の真夏のイベント=『J-WAVE LIVE』も今年で14回目。3日間に亘って行われる今年の『J-WAVE LIVE 2000+13』の初日に集結した平井堅/サカナクション/秦基博/flumpool/THE BAWDIES/andropというアーティスト・ラインナップのジャンル&世代の多種多様さに負けず劣らず、客席を埋め尽くした10,000人のオーディエンスの世代も、(Tシャツやグッズなどから推測するに)お目当てのアーティストも実にバラエティに富んでいる。逆に言えば、どのアーティストにとってもホームとアウェイが全席指定の1席単位で入り乱れているという独特の空気感を、どれだけこの巨大な会場全体の一体感につなげていけるかは、それぞれのアーティストの力量にかかっている——ということだ。そして、今回登場した6組はまさにその訴求力を存分に見せつけてくれた。

今年もイベントに使用する電力10,000kWhを自然エネルギーで賄っているという『サンスター オーラツー presents 25th ANNIVERSARY J-WAVE LIVE 2000+13』。ちなみに、これまでと同様タイムテーブルや出演順は事前には明かされず、各アクトの最初にステージ両脇のビジョンに「NEXT UP」のテロップとともにアーティスト名が映し出される瞬間まで、次の出番が誰かはわからない。ので、「◯◯から観に行こう」「◯◯終わったら帰ろう」ではなく、基本的には10,000人のほぼ全員が15:00の開演から終演まで約6時間楽しみ尽くす意気込みのようで、満場の代々木第一体育館は終始でっかい祝祭感に包まれていた。以下、『J-WAVE LIVE 2000+13』初日の模様を出演順にレポートしていくことにする。

J-WAVE LIVE 2000+13 1日目 @ 国立代々木競技場第一体育館 - andropandrop
■androp
「FIRST UP」のテロップとともにオン・ステージしたトップバッターは初登場・androp。“MirrorDance”のクラップ音をSEにして登場する場面から自然と客席がクラップに包まれ、“MirrorDance”の清冽なギター・サウンドとタイトなダンス・ビートがいきなり代々木第一体育館を熱気で満たしていく。「僕は2009年の時に3日間、開演から終演までずっといたことがあります。もっとライブをよくしようと思って、どんな速さの曲が盛り上がるのかとか研究して……それでできた曲が“MirrorDance”です。その曲をここでやれて、すごく嬉しいです!」という内澤崇仁(Vo・G)の言葉に沸き上がった熱い拍手と歓声を、そのままドラマ『Woman』主題歌としてOA中の新曲“Voice”の満場のクラップへと導き、コーラスとレーザー光線入り乱れる至福の音空間を演出してみせる。決して長くない持ち時間の中、舞台にピアノを運び込んで披露した最後の曲は“End Roll”。力強くピアノを弾きながら「ネガティブな状況こそ『次へのはじまり』」である――というシビアな想いを真摯に歌う内澤の姿に、確かな感激が会場いっぱいに広がっていった。

J-WAVE LIVE 2000+13 1日目 @ 国立代々木競技場第一体育館 - THE BAWDIESTHE BAWDIES
■THE BAWDIES
続いてはTHE BAWDIES! まだまだ夏フェス・ロード真っ最中なのでセットリストや曲名の掲載は控えさせていただくが、「お気づきですか? お祭りはもう始まってますよ!」「そんなんで夏を乗り切れますか!」と超絶ハイテンションのROY(Vo・B)のソウルと情熱弾けまくりの歌が、そしてROY/TAXMAN(G・Vo)/JIM(G・Cho)/MARCY(Dr・Cho)が一丸となって叩き出すエネルギッシュなロックンロール・サウンドが、客席の温度をがんがん上げていく、どこまでも痛快なアクト。ライブハウスで観るTHE BAWDIESももちろん最高だが、佇まいとして「大会場で映えるロックンロール・バンド」ということで言えば、やはり彼ら4人はピカイチだ。「楽しめる時に楽しむ! それが、明日の自分の背中を押してくれるんです! ロックンロールは音楽のジャンルじゃなくて、感情だと思っております。頭で考えるより先に身体が動く、叫ぶ。それをロックンロールと呼びたいんですが、どうでしょうか!」とROY。盛り上がらないわけがない。惜しげもなくロックンロール・アンセムを連射し、10,000人のクラップとダンスとシャウト(!)を巻き起こして「ありがとう! みんな最高だ!」(ROY)と4人は意気揚々とステージを後にした。

J-WAVE LIVE 2000+13 1日目 @ 国立代々木競技場第一体育館 - 平井堅平井堅
■平井堅
なんと初回開催:2000年から『J-WAVE LIVE』14年連続の出演となる平井堅。出演後のインタビューでは「ミュージシャンの方のスケジュールが合わなくて、ピアノだけという形に……」とコメントしていたが、ピアノ・鈴木大の伴奏だけをバックに平井堅がシンプルに、切々と歌い上げる“思いがかさなるその前に…”の麗しの歌声で代々木第一体育館をあっさり支配、そのまま“桔梗が丘”のメロディと「歌う彫像」の如き姿で客席を感動で包んでみせ……たかと思いきや、「小さなハプニングがありまして。(ステージドリンクの)ストローに小さな穴が空いておりまして。飲めない!(笑)」というMCや「調布市・深大寺で友人の実家の蕎麦屋に行って『天ぷら蕎麦1200円が外国人だと1000円になる割引』を(外国人と間違われて)適用されて200円浮いたのがこの夏のハイライト」といったMCで、この会場丸ごとKen's Barかってくらいのホームグラウンドにしてみせる。前2組との空気感のギャップに「後半、いくばくかの盛り上がりを……」と照れくさそうに言いつつ、“君の好きなとこ”から“POP STAR”へ流れ込み、最後は“LOVE LOVE LOVE”のひとりゴスペル的な絶唱! たった5曲で自らの真髄を余すところなく見せつけていった。

J-WAVE LIVE 2000+13 1日目 @ 国立代々木競技場第一体育館 - flumpoolflumpool
■flumpool
30分間のブレイクを経て、後半の口火を切ったのはflumpool。“花になれ”でオーディエンスをがっちり掴んだところへ、“星に願いを”の山村隆太(Vo・G)の熱唱でじりじりと聴く者すべてを高揚の彼方へと導いていく。「いちばん新しい曲!」というコールとともに披露した“大切なものは君以外に見当たらなくて”の雄大なスケール感。阪井一生(G)のロックンロールなイントロから晴れやかなサウンドスケープへと駆け抜けてていく“reboot~あきらめない詩~”の力強いドライブ感……それらの楽曲のカラフルな躍動感を、「お盆休みなのに、海外とか行かないで、音楽を聴きに来てるみんなは音楽バカだよ! flumpoolも仲間に入れてくれ!」という熱い煽りともにステージ狭しと駆け回ってアピールする山村のエモーションがさらに鮮烈に彩っていく。会場一面にタオルがぶん回った“イイじゃない?”、そして“君に届け”まで全6曲のこの日のステージで、「10月1日・2日に武道館でやるんですけど、10月2日に、シングルの発売が決定しました!」とダブルAサイドシングル『強く儚く/Belief~春を待つ君へ~』のリリースを告げていた山村。客席の歓声がさらに熱く噴き上がったのは言うまでもない。

J-WAVE LIVE 2000+13 1日目 @ 国立代々木競技場第一体育館 - 秦 基博秦 基博
■秦 基博
「6年連続で呼んでもらって嬉しいです! 夏の思い出を作りましょう!」とオーディエンスに呼びかけていたのは、J-WAVEの番組『ラジペディア』(月曜~木曜・24:00~26:00)の月曜ナビゲーターも務めている秦 基博。“フォーエバーソング”“ひとなつの経験”“グッバイ・アイザック”と立て続けに披露し、あのハスキーで豊潤な唯一無二の歌声を広大な空間へと解き放っていく。本人いわく「珍しいジャンルの曲」=“自画像”のファンキーなブルース感に続いて《ふわり 羽根のよう》と歌い始めたCM曲“Girl”に、場内に瞬時に感激が広がる。「夏に代々木に来ないと、胃腸の調子が悪いんです!」と、このステージに立つことへの充実感を口にしていた秦 基博だが、本人的には今日のMCはいまいちだったようで、「今日のMCではそんなに実力発揮できてないんですけど……『ラジペディア』面白いですから!」「6年連続のホームのつもりでいたら……代々木はアウェイなのか?」と客席をいじって客席を沸かせていた。“言ノ葉”に続けて披露したラスト・ナンバーは“鱗(うろこ)”。ひときわ伸びやかな歌声が、代々木第一体育館の熱気を貫いてどこまでも広がっていった。

J-WAVE LIVE 2000+13 1日目 @ 国立代々木競技場第一体育館 - サカナクションサカナクション
■サカナクション
1日目のエンディングを飾るのは、実は今回が『J-WAVE LIVE』初出演のサカナクション! この日いちばんの熱烈な大歓声の中、5人がステージ前列でMacを操る幕開けからバンド編成へと早変わりする“ミュージック”に始まり、“アイデンティティ”“ルーキー”“僕と花”を経て“『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』”“ネイティブダンサー2013”の5人DJスタイルへ。ツアー『SAKANAQUARIUM 2013 sakanaction』で提示したサカナクションの核心ーーつまり、1本のセットリストの中にロック・ミュージックとクラブ・ミュージックの粋を注ぎ込んで、会場やシチュエーションを問わず観る者すべてに「ライブハウス」と「クラブ」の両方を体感させ、最後はそのどちらでもないサカナクション・ワールドの途方もない多幸感へと誘っていく、という唯一無二のマジックが、この日のステージではさらに高純度凝縮された形で展開されていた。個人的にもツアーの幕張公演、『ROCK IN JAPAN FES. 2013』初日、と彼らの「最新型」のステージを観ているが、レーザー光線などの演出効果も含めたチーム・サカナクションの「総合芸術」としてのフォーマットの高性能さには観れば観るほど驚きと感動を禁じ得ない。そして、この日のアクトを何より最高のものにしていたのは、岩寺基晴(G)/草刈愛美(B)/岡崎英美(Key)/江島啓一(Dr)のハイパーなアンサンブルはもちろん、それをひときわエモーショナルにリードして会場をがっつり揺さぶってみせていた山口一郎(Vo・G)のヴァイタリティだった。

“夜の踊り子”で長い1日が終了……かと思いきや、アンコールを求める割れんばかりの手拍子に導かれて再び5人が登場。「もう1曲だけお付き合いください!」の山口のコールとともに鳴り渡ったのは“アルクアラウンド”! 山口の熱唱とともに響く会場一丸のシンガロングが、祝祭の終わりを惜しむように強く、熱く巻き起こっていった。「ラジオ大好き、サカナクションでした!」の山口の言葉で、約6時間に及ぶ『J-WAVE LIVE 2000+13』1日目は終了。2日目・8月17日(土)はKREVA/山崎まさよし/絢香/アンジェラ・アキ/JUJU/スガ シカオ(スペシャルゲスト:井上陽水)の6組(もちろん順不同)が登場!(高橋智樹)
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