リンキン・パークのマイク・シノダ、新作『The Hunting Party』の制作動機を語る

  • リンキン・パークのマイク・シノダ、新作『The Hunting Party』の制作動機を語る
  • リンキン・パークのマイク・シノダ、新作『The Hunting Party』の制作動機を語る - リンキン・パーク『ザ・ハンティング・パーティー』6月18日発売

    リンキン・パーク『ザ・ハンティング・パーティー』6月18日発売

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  • リンキン・パークのマイク・シノダ、新作『The Hunting Party』の制作動機を語る - リンキン・パーク『ザ・ハンティング・パーティー』6月18日発売

6枚目のオリジナル・アルバム『ザ・ハンティング・パーティー』が6月18日に発売 (US:6月17日)するリンキン・パークだが、原点に戻っているともいわれる新作の内容と昨今の音楽との関連をマイク・シノダが語っている。

音楽サイトのノイジーの取材に応えたマイクは昨今のシーンの話から発展して新作について次のように語っている。

「今はいろんな音楽が聴かれてるよね。たとえば、ハイムやチャーチズやヴァンパイア・ウィークエンドみたいな音を鳴らすバンドが多過ぎて、ぼくとしてはもうお腹一杯な感じなんだよね。ぼくの食指が今動くのはそういうものじゃないんだ。その一方で今時のロスアンジェルスのラジオ局をかけてみると、ほとんどディズニーの売れ線音楽としか思えないしさ。そういうところがぼくも混乱しちゃうんだよ。フォスター・ザ・ピープルの曲書いてるやつも、ほとんどCMソングのソングライターって感じだし。それが悪いって言ってるんじゃないけど、ぼくがああいうものを書くかどうかってなったら、もう完全に問題外だよね。そこでちょっと一歩引いて考えてみたんだよ、『誰も今作ってなくてぼくが聴きたいと思う音はなんだろう、そしてぼくたちだけに特権的に作れる音ってなんだろう?』ってね。それでみんなで古いデモをひっくり返して、みんなにも15歳だった頃の自分を思い出してみてくれってお願いしたんだよ。だからって今の15歳向きの音楽を作るってことじゃないんだよ。ティーンエイジャーに受けるのを狙って音楽を書いてる人は世の中にたくさんいるけど、ぼくたちがやろうとしたのはそういうことじゃないんだ。

だから、ブラッド(・デルソン)にこう訊いたんだよ、『15歳のガキだったおまえが今おまえが作ってる音を聴いたら、おまえのことを誇りに思うかな? それとも、こいつのやってる音ってなよっちくねって思われないかな?』ってね。というのも、15歳の頃のブラッドはメタリカとかヘヴィーなものばかり聴いてたからなんだ。それで『15歳の頃のおまえがギターを弾きたくなるような、そんな曲を書いてみてよ』ってお願いしたんだね。だから、今回ぼくたちがやることになったのはそういうことなんだよ。自分たちの中のティーンエイジャーを刺激していくようなことをやりたかったんだ。ぼくの場合、あの頃はパブリック・エナミーやN.W.A.、ラキムなどを聴いてたんだよ。それからロックを聴くようになってからはメタリカとかアリス・イン・チェインズだった。ニュー・メタルとかオルタナティヴ・ロックとかは、こういうバンドから学んだ人たちから広がってったわけだけど、こういうバンドは絶対にラジオ向きのロックなんかやらなかったからね。

5年前だったらね、ぼくはものすごくインディ・ロックが気に入ってたんだ。たくさんの人たちが『自分のシーンはこういうもんで、自分が作る音はこういうもんで、こういう音を作っているわけはこれこれこういうことなんだ』っていう活動をやってたもんだよ。でも、今じゃもうポップなだけなんだ。インディじゃなくてただのメジャーなんだよ」

その一方で自分たちもまたメインストリームど真ん中の存在になっていることについてマイクは次のように語っている。

「今のぼくたちはいろんな国へ行ってライヴをやればちゃんと人が来てくれるだけじゃなくて、そういう存在として見られているということにも折り合いがついてるんだよ。人気が大きくなりかけていた頃だったら、そういうことにも抵抗を感じたし、『ポップ・グループとしては見られたくない、ふざけるなよ』って思ったもんだよ。でも、いろんな人の目に触れる存在になってメインストリームの存在になることと、ポップであることとか、まあ、どういう言い方でもいいけど、その二つには明らかに違いがあるんだよ。美学について語るか、あるいはセットをどう構成するか、はたまたビデオの映像をどうするか、なんにせよ、それはその時々の意図がどういうものかってことなんだ。自分たちのやってることを突き詰めてみて自分たちにとって面白くてファンには挑戦的なものにしていくっていう、そのためにぼくたちが設定しているハードルはかなり高いものなんだ。

たとえば、2枚前のアルバムでぼくたちは『ア・サウザンド・サンズ』を出したわけだけど、これは賛否両論の作品になると自分たちにもよくわかってたんだよ。外の誰にも聴かせる前から『こんなにたくさん聴き手を除外するような音を作っちゃってもいいのかよ?』って自分たちでも思ってたからね。というのも、一部のリスナーからは『もう我慢がならないし、こいつらのこともう聴くのやめたから。こんなバンド、クソくらえだよ、俺が聴きたいものなんてもうなんにも作ってくれなくなったし、というのも俺はヘヴィーなギターを聴きたいだけの話だし、このアルバムじゃギターのギの字さえ入ってないし。連中はただ世界の病についてだけ歌ってて、聴こえるものときたら電子音ばっかりじゃないか、ふざけんなよ』って思われるのは明らかだったからね。

でも、その頃、NASがすごい発言をしたのを聞きつけてさ。NASは何作かに一度必ずポップ・ファンを払いのけるような作品を作るんだと言ってたんだ。意図的にそういうリスナーをいったん遠ざけるっていうんだよね。にわかNASファンだったとしたら、何作かに一度、あんたはお呼びでないっていう作品を突きつけられることになるんだよ。すごいなと思ったし、かっこいいなと思ったよ」

さらに昨今のポップ至上主義に対抗するのにどういう作業をスタジオで続けたのかという問いには次のように説明している。

「世の中もうどうにかなっちゃってるよね。これまでぼくたちのやり方としてうまくいったのは、クリエイティヴなヴィジョンにこだわってしがみついて、時間をかけて、本当に形に仕上げていくっていうものなんだよ。今度の新作でもスタジオで半年作業を続けて、それ以外にもスタジオの外で半年は作業をやってたからね。デモを切ってみてはボツにしたりっていう作業だけでね。

そんなぼくたちの作業とは対照的に、アルバムの作業を続けてる時に同じスタジオに居合わせたポップ・アーティストがいて、どこの誰かは言わないでおくけど、3日ほどスタジオをブッキングしてたんだよ。1日目は30分いて、2日目は15分、そして3日目には来さえしなかった。でも、曲はできたんだ」
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