トゥール、実は訴訟に絡め取られて制作作業が遅れていたことを明らかにする

トゥール、実は訴訟に絡め取られて制作作業が遅れていたことを明らかにする

2006年の『10,000デイズ』に次ぐ新作の制作を続けていると伝えられているトゥールだが、新作がなかなか形にならないのは訴訟にバンドの活動が阻まれているからだと明らかにしている。

ギターのアダム・ジョーンズとドラムのダニー・ケアリーはローリング・ストーン誌の取材を受けて、あまりにも制作作業が延びているため、どうしてもファンに説明しなくてはならない気になったと事情を説明している。

事の発端は、2007年にアダムの友人がバンドのために制作したアートワークについてきちんとしたクレジットを認めてほしいという訴訟を起こしたことだったと二人は説明している。当時、バンドはこうした訴訟に対応する保険に加入しており、この保険会社に一括して委任していたところ、些細な手続きを逆手に取られて逆にこの保険会社にバンドが訴訟を起こされることになったという。バンドはこの保険会社に対して反訴を起こしたが、以来、この係争の手続きや準備に時間を取られて泥沼にはまっているとか。ただ、来年の1月に公判が行われる予定になっているという。ダニーは次のように説明している。

「時間がやたらと取られることが本当に困るところなんだ。こっちも歳を取るにしたがって生活のプライオリティが変わってきているし、バンドの全員を最適でがっちりしたスケジュールで押さえるのもなかなか難しくなってきてるんだよ。みんな子供とかいるし。それになんともなしにいろんなことが起きるんだよね。そこにこういうことが起きてるとなると、さらに事態が最悪になるし、みんなしんどくなってきちゃうんだよ」

さらにアダムは自分たちを弁護してもらうのに数百万ドル単位の費用がどんどん出て行ってしまうと嘆いているが、「一番重要なのは、俺たちの方に大義があるということなんだ」と説明している。バンドとしては自分たちに正当性があるので勝利すると確信しているとアダムは語っているが、ただ、時間と労力があまりにも浪費されてきたので、保険会社任せなどにせず、自分たちで大元の訴訟に対応していた方がよっぽど楽だったはずだと語っている。

その一方で新作制作の方は遅々としながらも作業は進んでいると二人は認めていて、まずはベースとなる音楽をアダムとダニーとジャスティン・チャンセラーとで制作していて「作曲の一番しんどい過程はもう終わったはずだ」とダニーは語っている。

今後は音源をメイナード・キーナンに送りつつ、全体的にまとめ上げていく行程に入るとダニーは説明している。こうした音源の中でも1曲だけほぼ完成に近づいていると二人は語っているが、さまざまな断片はすでにツアーなどでも披露してきていると説明している。あえて言えば、新しい新曲群は「よりメタル的なサウンドになっているといってもいいのかな」とダニーは説明している。

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