ビリー・コーガン、サウンドガーデンからの批判に答える

ビリー・コーガン、サウンドガーデンからの批判に答える

今年の12月9日にドラムにトミー・リーを迎えた新作『Monuments to an Elegy』をリリースする予定のスマッシング・パンプキンズだが、ビリー・コーガンはサウンドガーデンからワンマン・バンドとして批判されたことに答える形で自身のバンド運営について語っている。

サウンドガーデンのキム・セイルはダラス・オブザーヴァー紙の取材に次のようにワンマン・バンドについての批判を語っていた。

「俺たちの場合には4人全員がアルバムの内容を気に入ったら、いい結果が出るって自信を持てるんだよ。俺たちはアルバムの楽曲の作曲を決めてるやつが1人だけいるようなことにはなってないんだ。こう言えば誰のことを言ってるのかはわかると思うけど、あえて名前を伏せさせてもらうよ」

さらにキムは次のように続けている。

「このバンドには曲を書くやつが4人揃ってるんだよ。4人が楽曲を提供してその楽曲に対して誰かがケチをつけるなんてことはないわけだよ。わかる? 世の中にはさ、作曲を全部1人だけでやってるやつが引っ張ってるようなバンドがたくさんあるわけだよね。宗教的な啓示を受けたんだか、強烈なサイケ体験をしたんだか、どういうことかは知らないけど、とにかくそいつだけが作品を全部書いて、そんなことをやってると、カスみたいな曲も結構書いちゃうもんなんだよね。だけど、バンドの残りの連中はなんか付き合ってやんなきゃいけないような気分になるんだよ。サウンドガーデンはそういうバンドじゃないんだ。結果的に、カスみたいなアルバムは俺たちの場合、1枚も作ってないからね」

この発言に対する直接の返答ではないが、ビリーはビリーで自身のバンド哲学をシカゴの街ネタブログ、シカゴイストとの取材で説明していて、「パンプキンズはどっちみちぼく抜きでも充分やっていける存在だから、ぼくの方からパンプキンズを終わらせるのはバカげている」とこの先、バンドをまた解散させるつもりはないと語っている。

また、バンドをやっていて大きな決断を迫られたことが何度かあって、それが1995年の『メロンコリーそして終わりのない悲しみ』と00年の『マシーナ/ザ・マシーンズ・オブ・ゴッド』だったと語っている。

「『メロンコリー』については大きな決断を迫られるとみんなでわかってたし、そのおかげで『マシーナ』みたいなやり方も受け入れることができるようになったし、違った方向に行こうという意志があったんだよね。あの時点ではまだぼくたちはこのバンドが意味するものとしっかり合致してたと思うんだよ」

ただ、そうは言いつつもビリーはパンプキンズにおける自分の役割自体が飽和状態に達しつつあるとも語っていて、二部作になるという今度の新作の第二作目『Day for Night』で「物語はいったん終わる」と説明している。

「音楽がもうあまりにも変わってしまったからね。人が音楽を作り出して、それを受け取っていく方法があまりにも変貌してしまったからさ。ぼくも期待していいものをものすごく変えていかなければならなかったし、それにもちろん、ある時点で今問題にしているバンドについて、つまり、スマッシング・パンプキンズという名前について考えてみて、果たしてこれにもはや少しの価値でもあるんだろうかと疑問にさえ思っちゃうんだよ。もし、あるんだとしたら、それはただのオールディーズ・バンドとしてだろうか。それとも、ただ腹立たしいものとして存在しているだけってことだろうか。なにをどうやっても、もういちいち人をムカつかせるだけで、それがいつもぼくのせいってことになるんだろうかってね。だから、ある時点でどうしても潮時ってものを考えなきゃならなくなるだろうし、それが『Day for Night』になるんだろうなと思うよ」

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