2015年をコラムで振り返る! 「今年のコラム3選」 ~ライター杉浦美恵編~
2015.12.31 15:00
一昨日からスタートしているコラム振り返り企画も本日がラストとなりました。これまでにご紹介した2本はこちらです。
2015年をコラムで振り返る! 「今年のコラム3選」 ~ライター高橋智樹編~
http://ro69.jp/news/detail/136448
2015年をコラムで振り返る! 「今年のコラム3選」 ~ライター小池宏和編~
http://ro69.jp/news/detail/136649
最終日の今日はライター「杉浦美恵のコラム3選」をお届けします。
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2015年は、キャリアを総括する作品をリリースしたり、積極的なメディア露出で視聴者に思いを直接届けようとするアーティストが多かった。BRAHMANは20周年という年でもあり、ドキュメンタリー映画、そしてテレビの音楽番組への初出演など、一年を通して多くのメッセージを投げかけてくれた。
また、昨年からカヴァーアルバムを通じて、自らのルーツを紐解いてくれるアーティストも多い。中でも、吉井和哉の『ヨシー・ファンクJr.』『ヨジー・カズボーン』という、彼の音楽遍歴をクロニクル的に見せてくれた2作は、ギミックなしの選曲で、こちらも吉井からの明確なメッセージと受け取れる。
サカナクションは視覚的表現をより広げていった年であり、山口一郎が様々なアーティストのMVを紹介したテレビ番組は、映像表現に対する思いを、そのセレクトのみで伝えてみせたという意味で、非常に興味深いものだった。表現の仕方は違えど、アーティスト自身が影響を受けたものへのリスペクトを隠さず伝えてくれるのは嬉しい。音楽を取り巻く環境が大きく変化している今だからこそ、聴き手である私たちも「原点」に目が向くのかもしれない。
「今年のコラム3選」 ~ライター杉浦美恵編~
[プロフィール]
ROCKIN'ON JAPANやRO69での執筆のほか、様々な媒体でミュージシャン、俳優、お笑い芸人から大学教授に至るまで、幅広くインタビュー記事を手がけている。愛知県出身、東京在住歴15年。