【完全レポ】凛として時雨 vs RADIO FISH!? 異文化正面対決の夜、新木場で何が起きたのか

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凛として時雨が、7月6日に新木場 STUDIO COASTで自主企画ライブ「トキニ雨#15”〜Hybrid Tornado Edition〜」をゲストにRADIO FISHを迎え開催した。RO69では、この模様をロングレポートでお届けする。

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ワンマンでどんなライブを見せるかと同じぐらい、最近ではアーティストが自身の企画ライブで誰を呼ぶかも、そのアーティストのカラーを色濃く感じさせる要素のひとつになった。今回、凛として時雨が1年半ぶりに開催した自主企画「トキニ雨#15”〜Hybrid Tornado Edition〜」は、各地で[Alexandros]、MONOEYES、キュウソネコカミらとのツーマンを繰り広げてきたが、そのセミファイナルとして追加発表された新木場 STUDIO COASTでは、なんとオリエンタルラジオによる話題のダンスユニットRADIO FISHとの対バンを実現させた。RADIO FISHが他アーティストのイベントに出演するのは今回が初めて。あまりにも意外な組み合わせに完全に意表を突かれたかたちだったが、いちアーティストとしてリスペクトを込めた異色の共演はとても斬新で奇妙な興奮を呼ぶものだった。

急遽、追加出演が決定したピエール中野(Dr)によるDJからイベントはスタートした。「ロックファンのみなさんは、RADIO FISHのファンのみなさんを守ってあげてくださいね。手を抜く気は毛頭ないので!」。おそらくライブハウスという場所には不慣れであろうRADIO FISHファンを考慮した中野の全力宣言で幕を挙げたDJタイム。9mm Parabellum Bullet “Black Market Blues”、MAN WITH A MISSION “FLY AGAIN”、 ヤバイTシャツ屋さん“あつまれ!パーティーピーポー”といった邦楽ロックアンセムを矢継ぎ早に投下すると、あっという間にフロアは熱狂の渦だ。そして中野による激しいエアドラムがいっそう興奮を煽ると、いよいよ会場にRADIO FISHを迎え入れる準備は万全に整った。

オリエンタルラジオ率いるRADIO FISHのステージは和のテイストを取り入れたEDMチューン“黄金時代”から幕を開けた。藤森慎吾がハイトーンのラップでオーディエンスをアジテートすると、その周りでキレのあるパフォーマンスを見せる4人のダンサー陣。サビの「ここぞ」というタイミングで中田敦彦が低音ボイスで決めるという黄金パターンはもはやネタを超えて発明だ。「正直こんな熱のライブに出たことがない!」と中田。先日の『ミュージックステーション』でTK(Vo・Key)と共演した際に「RADIO FISHのステージを見るTKが盛り上がってないように見えた」と一部では語られている件に触れて、中田が「TKさんはモニターを本当に真剣に見てたらしくて」と後日談を明かす場面も。事実、中野曰く、すでにTKは楽曲を配信で買うほどRADIO FISHを気に入っていたという。「今回で和解しました(笑)」(中田)、「別にいざこざはなかったから!」(藤森)。絶妙な掛け合いでも笑いを誘うと、RADIO FISHは最後に“PERFECT HUMAN”で新木場コーストにいちばんの盛り上がりを築いてライブを締めくくった。

ある種の異文化交流とも言えるような対バンが生んだ異様な熱気は、転換中に流れたtoeの“I DANCE ALONE”がクールダウンしてくれた。静謐な音像とTKのファルセットで聴かせた1曲目は意外なナンバー。仄暗くダークなサウンドスケープから突如溢れ出した轟音に345(Vo・B)とTKの狂気に満ちたツインボーカルが駆ける。破滅的なノイズと躍動感のあるビートが交錯する凛として時雨の世界観はやはり圧巻だ。中野の高速ドラムが炸裂した“DISCO FLIGHT”から、TKのテクニカルなギターが暴れ狂った“SOSOS”へ。その音楽は誰もが共感できる類の人畜無害なポップソングではないかもしれないが、決して目を逸らすことを許さない深い快感を呼ぶものだった。

「RADIO FISHと和解をしました、凛として時雨です」。これがこの日TKの唯一のMCだった。会場からは笑い声の混じった歓声が湧いたが、それを遮るように“Dynamite Nonsense”へと続いた。深遠でいて、どこか気高さすらあるサウンド。高い集中力でひたすら演奏に没頭する3人の頭上に降り注ぐライティングも美しかった。ライブ後半のMCでは、もともと芸人に憧れていたという中野が「芸人でありながら音楽をエンターテイメントとしてかたちにしていく軌跡には、大変な苦労がある。だから僕はRADIO FISHをリスペクトしてます」と共演者へ敬意を熱い口調で語る姿も印象的だった。

ライブの終盤は3人のエモーショナルが最高潮へと向かっていく“Telecastic fake show”から、345のほのぼのとした物販紹介を挟んで、ラストナンバー“傍観”を迎えた。《僕は汚い 僕は消えたい》と何度も繰り返す苦悩に満ちたボーカル。ステージにはスモークがたちこめ、鮮烈なオレンジの光で染まっていた。そのクライマックスでは345、中野が次々にステージを降り、ひとり仰け反るようにギターを弾き倒すTK。最後はそのギターを投げ捨てるようにして、残響音のなかTKも無言でステージを後にした。

いつまでも消えない感動と興奮を胸に抱きながら、やはり凛として時雨のほかに、凛として時雨はありえないと改めて思う。圧倒的に唯一無二な彼らのライヴを観るたびに、その慄然たる事実を何度でも思い知らされてしまうのだ。(秦理絵)
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