アルバム『ヨシュア・トゥリー』30周年記念盤を発売し、このアルバムを引っさげてのツアー真っ只中のU2だが、バンドとして「全く望みがなく」試行錯誤を繰り返していた結成当初から次のステップについてまでボノが語った貴重なインタビューが6月30日(金)発売の『ロッキング・オン』8月号に掲載されている。
U2(当時は“ザ・ハイプ”と名乗っていた)の結成当初、ボノはギターすらほとんど弾けない状態であったというが、重要な節目として1979年のザ・クラッシュのコンサートをあげている。
「(1977年のラモーンズのライブでボノは「自分の声を見つけた」と語っており)俺がジョーイ・ラモーンから声をもらったとしたら、ダブリンでザ・クラッシュを観た夜、俺たちはU2になったんだ。あの夜、すべてが変わったんだよ」
デビュー当時非常に野心的であったU2はその後成功を収めていくが、トラブル続きの『アクトン・ベイビー』制作では解散の危機に瀕していたという。
「自分たちがビッグなロック・メガスターってやつになってしまったことに、違和感しか抱いていなかったんだ。(中略)ダンス・ミュージックが爆発的な人気で、クラブでU2の曲がかかるたびにダンス・フロアから人がいなくなることに、俺もずっと気づいてたんだ。俺はみんなにU2の音楽に合わせて踊ってもらいたかった。U2の音楽をセクシーにしたかったんだ!」
暗澹たる状況であったレコーディングは“ワン”が突破口となり、同楽曲のおかげでなんとか乗り切ったのだという。
U2の初期を振り返った後、U2はあとどのくらい活動を続けるのか訊ねられ、「忘れないでもらいたいんだけど、U2をやるってことは聖職に就くようなもんなんだ――抜け出す方法はただ一つ、棺桶に入るしかないのさ」と答え、インタビューを締めくくっている。
このインタビューの他にも米シアトルで5月14日に行われたライブのレポートや『ヨシュア・トゥリー』30周年記念盤のロングレビューを読むことができる、充実の巻頭特集となっている。
『ロッキング・オン』8月号の詳細はこちらから。
http://www.rockinon.co.jp/product/magazine/143799
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