綾野剛と星野源が真っ向から対立! 名言&救いが降り注いだ『コウノドリ』第2話をレポ

妊娠中に子宮頸部腺がんを患っていることが発覚したら、母親はどんな決断をするのか――TBS系ドラマ『コウノドリ』第2話は、共にウェディングプランナーとして働く久保佐和子・慎吾夫妻を中心に物語を展開。妊娠中はがんの治療ができないため、まずは妊娠を継続するか/しないかの選択を迫られるという酷な現実を突きつけられる。そんな時、綾野剛が演じる鴻鳥先生や、星野源が演じる四宮先生は必ず「夫婦でしっかりと話し合ってください」と言う。今回のケースでは治療において子宮を全摘出しなければならないため、この妊娠はふたりにとって最初で最後のチャンスである、ということも踏まえて。

初めての妊娠というだけでも、わからないことだらけで戸惑うのに、その上、自らのがんが発覚ともなると、冷静ではいられなくなるのが普通だろう。しかし、そんな時に大事なのは側にいてくれる人が、まずはしっかりとした言葉で心を支えてくれることなのかもしれない。追い詰められた佐和子(土村芳)は、「お腹の子よりも佐和子の命が大事だ」と言う夫(福士誠治)に「離婚してもいいよ。私の命が助かっても、もう子供産めないし」なんてことを言い出す。すると夫は「子供を産める/産めないで価値なんか決まんないよ!」と力強く言った。「俺は、子供を産んでもらうために佐和子と結婚したんじゃない」と。こうした病気で妊娠を諦める人もそうだし、例えば長年の不妊治療の末に子供を授かることができなかった女性たちは、夫や周囲に対して大きな劣等感にさいなまれることもあるという。そんな多くの女性たちの気持ちまで全力で抱きしめるような、この言葉に涙。夫の返しとして、100点!

ふたりは妊娠継続を選んだものの、今度は赤ちゃんをどれくらいの週数までお腹の中で育てて産むか、に悩む。これに関しては、母体のリスクを考えて28週という早めの出産を薦める鴻鳥先生と、赤ちゃんの後遺症などのリスクを考えて32週まで胎内で育ててから出産した方がいいと考える四宮先生が、真っ向から対立した。

たとえ早く出産したとしても自分が必ず助かるわけではない、だったら母としてちゃんと育ててから産みたいと思う妻。そうすれば、ひとり残された夫の育児の負担も減るだろうと。ある意味、自分はどうなってもいいからと思うのもまた母の強さなのかもしれないが、そこで、夫はこう言ったのだ。「ひとりじゃないよ。ふたりで育てるんだよ。俺たちの子だよ。3人で生きて行くんだよ」と。なんて素晴らしい名言なのだろうか。泣きながら更に、もう100点! この言葉で、佐和子はちゃんと生きてこの子を育てようという、本当の母性が目覚めたのだ。夫である慎吾は、妻がピンチの時に側にいて欲しい理想の夫像ここにあり、と言わんばかりの役どころだった。

無事に出産を経て、佐和子の術後の検査結果を知った時の鴻鳥先生、四宮先生、そして松岡茉優演じる下屋先生、それぞれの心からホッとしたような表情も良かった。時に意見が対立することもあれど、赤ちゃんもお母さんもどっちも助けたいという医師の願いはひとつ。特に鴻鳥先生の「お母さんご自身の手で赤ちゃんを育てて欲しい」という言葉は、母が自分を出産した時に、自らの命を失ってしまったという実体験からくる切実な願いだった。

妊娠や出産にまつわる現実をシリアスに描くドラマ『コウノドリ』だが、今回は安堵の涙が溢れる「救いの回」だったように思う。緊張感溢れるシーンの後で、医師たちが休憩室で繰り広げる数秒間の大人気ないじゃれあいに思わず吹き出してしまう脚本のコントラストも実に効果的だし、キャストたちの息ぴったりのやり取りは、さすがシーズン2。特に星野源が真顔のコメディアンとしての才能を発揮している。

ちなみに第3話は川栄李奈と喜矢武豊(ゴールデンボンバー)が夫婦役でゲスト出演するという。今時の若い夫婦がどんな妊娠・出産を経験するのかが今から楽しみだ。(上野三樹)

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