My Hair is Badは11月22日(水)に約1年ぶりとなるアルバム『mothers』をリリースする。10月30日(月)発売の『ROCKIN'ON JAPAN』では椎木知仁のソロインタビューを掲載。椎木は、不安でいっぱいのままこのアルバムを作り上げたという。迷いの先にたどり着いた、この作品の意義とは? そのすべてを解き明かしていく、見逃せないテキストとなっている。
インタビュー=小栁大輔 撮影=藤原江理奈
不安しかなかったんですよね。お客さんが来てくれることに対しても、キャパが上がっていくことに対しても、『woman's』を超えなきゃいけないことに対しても
飛ぶつもりで木の上のほうに構えてみたけど、思ったより遠くまで飛べないもんだなあ……早くもう一回登りたいって感じでしょうか
よくも悪くも俺はまだまだ椎木知仁だったというか、全然自分の中の言葉しか出てこなくて。自分が納得できる広い言葉やメロディがもっとできると思うんですよ。だからすごくいい意味で、もう次を作りたいと思ってます
「こんなすごいものができた」ってなるのかなあと思ってたんですけど、全部作り終わって並べようとした時に、なんか自分の手の中に収まり切らなかったというか。レストランで1品目からステーキが来て最後までステーキだ、みたいな
どうせこれは必ず終わると思ってるし、終わりを悟っちゃうんですよね。音楽とか抜きにして、すべてに対してすごくそう思います。恋人にもそうだし、お客さんにも。それは僕の中のシーンのひとつです。だから、全然安心できない