【JAPAN最新号】フジファブリック、デビュー15周年とコロナ禍を経て、今こそ掲げる『I Love You』の強さと包容力

愛してくれているからこそ、バンドを続けられる。
自分たちを肯定してくれてるみなさんを、僕らが肯定したかった

現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』5月号にフジファブリックが登場!

デビュー15周年とコロナ禍を経て、今こそ掲げる『I Love You』の強さと包容力

インタビュー=高橋智樹


『I Love You』――究極の肯定性に満ちたタイトルが、フジファブリック11作目のアルバムとなる今作の本質を何より明快に告げている。開放的で、力強く、どこまでも優しいロックとポップの宝庫。そう、今作に通底しているのは何より、山内総一郎・金澤ダイスケ・加藤慎一が体現する、現在のフジファブリックの「包容力」だ。

JUJU秦基博/幾田りらをゲストボーカルに迎え、“光あれ”では名匠・小林武史を初めてプロデューサーに迎え……と新たな風を迎え入れた新作『I Love You』。高揚の先へと駆け出す疾走感ではなく、研ぎ澄ませた言葉とメロディとアレンジの粒立ちの美しさによって、時代とリスナーを真っ向から受け止めるポップミュージックが、今作には凝縮されている。

2019年には10thアルバム『F』リリースや大阪城ホール公演も含め、デビュー15周年を迎えたバンドの足跡をファンと一緒に祝福し合ったフジファブリック。そこで描き出した「光」が、コロナ禍を経た今こそ3人の大きな原動力となっている――ということが、発言からも伝わるはずだ。(高橋智樹)

(『ROCKIN'ON JAPAN』2021年5月号より抜粋)



『ROCKIN’ON JAPAN』2021年5月号